
「XMのロスカットは証拠金維持率が何パーセントのとき?」
「XMで取引をするうえで安全な証拠金維持率を知りたい」
XMで取引するならリスク管理をするためにも証拠金維持率は知っておきたいですよね。
XMは証拠金維持率50%を下回るとマージンコールが発動し、20%でロスカット(=取引の強制終了)が執行されます。

よって、XMで取引をするなら20%以上の証拠金維持率を維持することがリスク管理方法であると言えます。
ただし、ロスカット執行率をベースにして資金管理をするのは危険です。
「20%以上を維持すればいい」と判断するのは危険!
なぜなら、ごくわずかな値動きでロスカット執行となり、思わぬ損失を被るリスクがあるからです。
そこでおすすめしたい証拠金維持率は以下のとおりです。
XMで安全に取引するためにキープしたい証拠金維持率の目安 | |
スキャルピング | 300% |
デイトレード | 500% |
スイングトレード・長期トレード | 1,000% |
ハイレバレッジをかけるとき | 3,000% |
取引内容によってリスクの大きさは異なるため、取引に応じて適した証拠金維持率は変わってきます。
そこで本記事では以下の内容をまとめました。
本記事を読んで分かること |
・ロスカットが投資家に与える影響 ・安全に取引するための証拠金維持率 ・XMの証拠金維持率を高く保つためにできること |
証拠金維持率はいくつが安全なのかを取引別に紹介し、初心者の方から中上級者の方まで参考になる内容にまとめました。
ぜひ参考にしてXM取引の参考にしてください。
目次
1.XMは証拠金維持率20%でロスカット執行!

XMでは、口座の証拠金維持率が50%を下回るとマージンコール(ロスカットが近い旨の警告)がかかり、証拠金維持率20%以下でロスカット執行となります。

【基本知識】そもそもロスカットとは? 保有している全ポジション(未決済の通貨)がFX業者によって強制決済される仕組みです。 ロスカットが執行されると、保有する全ポジションが強制的に決済されますので、その時点で損失が確定します。 |
ロスカット執行が投資家に与える影響は、極めて甚大です。
ロスカットが執行されると、大きな損失がある状態で強制決済が行われるからです。その時点で抱えていた含み損が「損失」として確定し、資産は大幅に減ってしまいます。
低い証拠金維持率はロスカットが発動しやすい状況であるため、資産を守るためにすぐに改善処置を取る必要があるト判断する必要があります。
証拠金維持率は今どれくらい?XMの証拠金維持率を確認する方法 XMの証拠金維持率は、FX取引専用ツール「MT4」および「MT5」で確認できます。 ![]() 上の例では、口座の証拠金維持率が327%であることがわかります。 XMでは自分で計算しなくても口座の証拠金維持率を一目で確認できるので安心です。 保有する口座の証拠金維持率はこまめにチェックするようにしましょう。 |
以下の記事は銘柄ごとに必要証拠金をまとめたものです。必要証拠金についても知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
参考記事:全161銘柄|XMの必要証拠金一覧とロスカット回避のための入金額
2.ロスカット執行を避けるには証拠金維持率を“高く”保つべし!

証拠金維持率を高く保てれば、XMでロスカットを避けることができます。
ただし、口座の証拠金維持率をロスカット執行率以上に保てれば“安全”、と捉えることは危険です。
なぜなら、XMロスカット執行率(=20%)を基準にしてしまうと、ごくわずかな値動きでロスカット執行となり、思わぬ損失を被る可能性が高まるからです。
具体例を挙げて考察してみましょう。XMで下記条件のもと取引すると仮定します。
【シミュレーションの条件】
・通貨ペア:米ドル/円 ・為替レート:1ドル=100円 ・レバレッジ:100倍 ・取引通貨量:1万通貨(1万ドル) ・ロスカット率:20% |
このとき、口座の証拠金維持率によってロスカットまでの許容値動きと許容損失額がどのように変化するのかの、シミュレーション結果をご覧ください。
証拠金維持率 | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
20%のとき | 0円 | 0円 |
50%のとき | 0.3円 | 3,000円 |
100%のとき | 0.8円 | 8,000円 |
300%のとき | 2.2円 | 2万2,000円 |
500%のとき | 4.8円 | 4万8,000円 |
1,000%のとき | 9.8円 | 9万8,000円 |
証拠金維持率20%に対して100%は高い維持率かと思いがちですが、100%あっても0.8円の値動きしか許容範囲がありません。
このように、わずかな値動きでもロスカット発動の可能性が高まってしまうので、余裕を持った“高い”証拠金維持率を保つことが、安全な取引の条件であると言えます。
3.【取引手法別】XMを安全に取引するための証拠金維持率一覧

口座の証拠金維持率は、高ければ高いほどロスカットされにくく安全に取引できますが、3,000%、5,000%など、かなり高い証拠金維持率を維持するとなると、資金を用意できるか不安が大きくなってしまいますよね。
そこで、ロスカットを回避できる安全で適切な証拠金維持率を、取引手法別にご紹介します。
XMで安全に取引するためにキープしたい証拠金維持率の目安 | |
スキャルピング | 300% |
デイトレード | 500% |
スイングトレード・長期トレード | 1,000% |
ハイレバレッジをかけるとき | 3,000% |
なぜこの証拠金維持率が適正なのかに注目しながらご確認ください。
3-1.スキャルピングをする場合の目安は300%
XMにおいて、スキャルピングをはじめとする短期売買をする場合、口座の証拠金維持率を300%以上に保つことをおすすめします。

スキャルピングは、数秒~数分単位といった超短期間で通貨の売買を繰り返す取引手法です。そのため、トレードでは為替相場の値動きをリアルタイムで監視する特徴があります、
このような手法のスキャルピング取引では、証拠金維持率300%以上であれば安全と言えます。
300%以上である根拠を、実際にシミュレーションを通して確認してみましょう。
下表は、XMで取引する場合におけるロスカットまでの許容損失と許容損失額を、証拠金維持率別に比較したものです。
【シミュレーションの条件】
通貨ペア:米ドル/円 取引量:1万通貨 レバレッジ:100倍 為替レート:1ドル100円 |
証拠金維持率 | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
20%のとき | 0円 | 0円 |
50%のとき | 0.3円 | 3,000円 |
100%のとき | 0.8円 | 8,000円 |
300%のとき | 2.2円 | 2万2,000円 |
500%のとき | 4.8円 | 4万8,000円 |
1,000%のとき | 9.8円 | 9万8,000円 |
300%以上あれば2.2円の値動きまで耐えられます。
スキャルピング取引は値動きを監視しながら行う手法なので、相場が予想外の値動きをしたとしてもロスカットを抑えることは可能でしょう。
そのため、2.2円の値幅は安全性があると判断できます。
したがって、証拠金維持率を300%以上に保っていれば、ロスカットのリスクを抑えつつ、安全にトレードできるはずです。
XMでスキャルピング取引をするなら以下の記事もおすすめです。
参考記事:XMはスキャルピング可能!KIWAMI極口座の特徴と注意点を解説
3-2.デイトレードをする場合の目安は500%
デイトレードでは、口座の証拠金維持率を500%以上に保つことをおすすめします。

数時間~1日単位で通貨の売買をするデイトレードは、短期売買に分類される取引手法ではありますが、スキャルピングなどの超短期売買に比べると、ポジションの保有時間が長くなります。
ポジションを保有する時間が長いということは、その分だけ為替レートの変動リスクが高くなる、ということでもあるため、スキャルピング取引よりは高い証拠金維持率が安全です。
デイトレードの場合におけるロスカットまでの許容損失と許容損失額を、証拠金維持率別で見ていきましょう。
【シミュレーションの条件】
通貨ペア:米ドル/円 取引量:1万通貨 レバレッジ:100倍 為替レート:1ドル100円 |
証拠金維持率 | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
20%のとき | 0円 | 0円 |
50%のとき | 0.3円 | 3,000円 |
100%のとき | 0.8円 | 8,000円 |
300%のとき | 2.2円 | 2万2,000円 |
500%のとき | 4.8円 | 4万8,000円 |
1,000%のとき | 9.8円 | 9万8,000円 |
証拠金維持率が500%の場合、許容できる値動きは4.8円です。
ロスカットまでの値動きにこれだけの余裕があれば、数時間~1日単位で通貨を保有するデイトレードでも、安心して取引できるはずです。
3-3.スイングトレード・長期トレードをする場合の目安は1,000%
スイングトレードや、月~1年単位で通貨の売買をする長期トレードの場合、口座の証拠金維持率は1,000%以上に保つことがおすすめです。

通貨の保有期間が数か月~1年に及ぶと、その間に様々な経済イベントが起こる可能性があります。
重要な経済指標の発表や大規模なテロなどが発生した場合、為替レートが急激に逆行することもあるでしょう。
為替レートの値動きをチェックできない期間があることも含めて考えると、証拠金維持率をかなり高めに保つことが賢明です。
具体的に1,000%の証拠金維持率があれば、どの程度の値動きに耐えられるのか、許容範囲を確認してみましょう。
【シミュレーションの条件】
通貨ペア:米ドル/円 取引量:1万通貨 レバレッジ:100倍 為替レート:1ドル100円 |
証拠金維持率 | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
20%のとき | 0円 | 0円 |
50%のとき | 0.3円 | 3,000円 |
100%のとき | 0.8円 | 8,000円 |
300%のとき | 2.2円 | 2万2,000円 |
500%のとき | 4.8円 | 4万8,000円 |
1,000%のとき | 9.8円 | 9万8,000円 |
証拠金維持率1,000%の場合、ロスカットまでの許容値動きは9.8円まで増えます。
為替レートが瞬時に9.8円逆行することはかなり稀ですので、これだけ余裕があれば、安心してスイングトレードや長期トレードに臨めるでしょう。
3-4.ハイレバ取引をする場合の目安は3,000%
XMでハイレバレッジをかける取引をするなら、証拠金維持率を3,000%以上に保ちましょう。

ハイレバ取引はわずかな値動きでロスカット執行されてしまう可能性があるからです。
証拠金維持率1,000%の場合と、3,000%の場合でシミュレーションをしたので以下の表をご確認ください。
【シミュレーションの条件】
・通貨ペア:米ドル/円 ・エントリー時の為替レート:1ドル=100円 ・取引通貨量:1万通貨(1万ドル) |
証拠金維持率1,000%の場合
レバレッジ | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
100倍のとき | 9.8円 | 9万8,000円 |
300倍のとき | 3.3円 | 3万2,663円 |
500倍のとき | 2.0円 | 1万9,600円 |
1000倍のとき | 1.1円 | 1万1,035円 |
証拠金維持率3,000%の場合
レバレッジ | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
100倍のとき | 19.8円 | 19万8,000円 |
300倍のとき | 6.6円 | 6万5,993円 |
500倍のとき | 3.6円 | 3万6,000円 |
1000倍のとき | 2.2円 | 2万2,295円 |
レバレッジ1000倍の取引で証拠金維持率1,000%の場合、許容できる値動きは1.1円しかありません。
一方、3,000%まで用意すると、許容値は2.2円まで広がります。
ロスカットを避けるためには最低でも3,000%以上を保つことが安全であることが分かります。
ただ、証拠金維持率3,000%と言っても、さほど大きな金額ではありません。
ハイレバレッジが高いと必要証拠金も少なくて済むからです。
例
・通貨ペア:米ドル/円 ・エントリー時の為替レート:1ドル=100円 ・取引通貨量:1万通貨(1万ドル) ・レバレッジ:1,000倍 この場合の必要証拠金⇒3万3,780円(証拠金維持率:3,000%) |
ハイレバレッジ取引では3,000%でも許容値動きは2.2円であるため、できるだけ多くの資金を入金しておくことが賢明です。
XMでは銘柄ごとに最大レバレッジが異なります。以下の記事ではXMのレバレッジについて網羅解説しています。
参考記事:【全銘柄】XMの最大レバレッジ一覧!制限ルールと設定・変更方法も解説
4.XMの証拠金維持率を高く保つためにできる3つのこと

XMにおける取引でロスカットを回避するには、証拠金維持率をなるべく高く保つ必要があります。
そこで実践したいのが、下記3つの対策です。
証拠金維持率を高く保つためにすべきこと |
①証拠金維持率が下がったら追加入金する ②取引通貨量は0.1ロット(1万通貨)までにする ③ポジション注文時に逆指値設定をする(自動損切り設定) |
1つずつ解説します。
4-1.証拠金維持率が下がったら追加入金する
証拠金維持率はこまめにチェックし、安全な証拠金維持率より下回ったら追加入金するようにしましょう。

証拠金を追加入金することで、証拠金維持率を高く保つことができるからです。
証拠金維持率は、必要証拠金に対する有効証拠金の額が大きければ大きいほど高くなり、有効証拠金が少なければ少ないほど低くなる仕組みです。
そのため、追加入金をすればその分だけ有効証拠金の額が増え、証拠金維持率を上昇させられます。
安全な証拠金維持率を保つことでロスカットを防ぐ効果が期待できるでしょう。
ただし、証拠金維持率が下がったからといって、やみくもに追加入金をすることはおすすめできません。
損失が大きくなる前に損切りをして、ポジションを手放した方が資産を守れるケースもあるからです。
証拠金維持率を高くすることも資産を守る方法ですが、損切りを行うことも資産を守る重要な役割を持っています。
証拠金維持率だけに捉われない意識も持ちましょう。
XMの入金方法で分からない点は以下の記事で解決できます。
参考記事:
XMへ銀行から入金する方法|おすすめの銀行やよくある疑問点を解説
XMに入金できない14の原因|入金方法別に対処法を解説!
XMの最低入金額は5ドル!現実的な最低資金と稼ぐコツも併せて紹介
4-2.取引通貨量は0.1ロット(1万通貨)までにする
XMでトレードをするなら、取引通貨量は0.1ロット(1万通貨)程度に抑えることをおすすめします。

取引通貨量が多くなると、わずかな相場変動でも含み損が大きく拡大し、あっという間にロスカットが執行されてしまう可能性があるからです。
具体例をもとに考察してみましょう。下記条件で取引をすると仮定します。
【取引条件】
・通貨ペア:米ドル/円 ・エントリー時の為替レート:1ドル=100円 ・取引資金:10万円 ・レバレッジ:1000倍 ・ロスカット率:20% |
このとき、ロスカットまでの許容損失と許容値動きがどのくらいになるのか、取引通貨量別に試算してみました。
通貨量 | ロスカットまでの許容値動き | ロスカットまでの許容損失額 |
0.01ロット (1,000通貨) | 99.9円 | 9万9,977円 |
0.1ロット (1万通貨) | 9.9円 | 9万9,775円 |
1ロット (10万通貨) | 0.9円 | 9万7,747円 |
取引通貨量が多いと、ほんのわずかな相場変動でも含み損が急激に広がり、証拠金維持率が大きく下がってしまいます。
取引通貨量も証拠金維持率に大きく影響を及ぼすので、取引通貨量は0.1ロット以下で行うことがおすすめです。
XMの通貨単位の決め方は以下の記事でも紹介しています。
参考記事:XMの1ロット(通貨単位)はいくら?戦略構築に役立つ計算ツール
4-3.ポジション注文時に逆指値設定をする(自動損切り設定)
逆指値設定、いわゆる「自動損切り設定」は、資金の減少を防いでくれるので証拠金維持率の低下を防ぐ効果が期待できます。

逆指値設定とは、保有する通貨のレートが予め設定しておいた値を下回った段階で自動決済(=損切りしてくれる)というものです。
つまり、設定して注文すれば、許容ラインを超えることを防ぐことが可能になるのです。
安全な証拠金維持率をキープするためにも、注文時の逆指値設定は忘れずに行いましょう。
XMの逆指値設定方法は以下の記事で解説しています。
参考記事:【図解】XMでの逆指値設定方法|注文できない場合の解決方法も解説
まとめ
今回はXMの証拠金維持率について詳しく紹介しました。
最後にこの記事の概要をまとめます。
まず、XMでは証拠金維持率20%でロスカット執行となります。
ロスカットは損失の確定を意味するので、資産を維持するには口座の証拠金維持率を常に20%超に保たなければなりません。
ただし、証拠金維持率をロスカット執行率ギリギリのラインで保っていると、わずかな相場変動であっという間にロスカットされてしまいます。
したがってロスカットを回避しつつ安全に取引をするなら、証拠金維持率をロスカット執行率よりもかなり高めに保つことがポイントです。
以下はトレード手法ごとにおすすめの証拠金維持率を割り出したものです。
XMで安全に取引するためにキープしたい証拠金維持率の目安 | |
スキャルピング | 300% |
デイトレード | 500% |
スイングトレード・長期トレード | 1,000% |
ハイレバレッジをかけるとき | 3,000% |
証拠金維持率はXMの取引ツール(MT4/MT5)画面ですぐに確認できます。
こまめにチェックし、証拠金維持率を安全なラインに保つようにしてください。
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