海外FXコラム FXのレバレッジ計算方法は?証拠金維持率や利益の計算も併せて解説

FXのレバレッジ計算方法は?証拠金維持率や利益の計算も併せて解説

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「保有している証拠金でどれだけのレバレッジがかけられるのか計算したい」

「レバレッジを計算して戦略を立てたい」

レバレッジを有効活用したいものの、実際に保有している証拠金ではどれくらいのレバレッジ倍率で取引ができるのか気になりますよね。

FXのレバレッジは(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金で算出できます。

この計算式を使えば、現在の証拠金で最大どれくらいのレバレッジがかけられるのか簡単に把握できますが、より戦略的な取引をするには証拠金や最大取引数量なども計算できるようにしておくことが大切です。

そこでこの記事では、FXでレバレッジ取引をするときに知っておくべき計算方法や実際に活用するためのシミュレーション、そしてレバレッジ取引をするときのポイントをまとめて解説していきます。

この記事を読むと分かること
  • ◎FXのレバレッジの計算方法
  • ◎FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算
  • ◎FXのレバレッジ計算をシミュレーション
  • ◎FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい4つのポイント
  • ◎FX業者が提供している証拠金の無料計算ツール

この記事を最後まで読めばレバレッジ取引をするための計算ができるようになり、無理のない戦略的な取引ができるようになるはずです。

FXの魅力であるレバレッジを有効活用するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1.FXのレバレッジの計算方法

FXのレバレッジとは、簡単に言うと少ない証拠金で規模の大きな取引ができる仕組みです。証拠金とは、取引をするときに最低限必要となる預託金を指します。

例えば、証拠金1万円の場合、レバレッジ10倍なら10万円、レバレッジ100倍なら100万円のポジションを立てて取引ができます。

レバレッジ取引をするときに気になるのが、手持ちの証拠金で最大何倍までのレバレッジが立てられるのかです。冒頭でも説明したとおりレバレッジは(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金で算出できます。

例えば、1ドル100円のときに10万円の証拠金で100,000ドルのポジションを持ったとしましょう。この場合は、(100 × 100,000)÷ 100,000となり、レバレッジは最大で100倍となります。

この計算方法を使えば今の証拠金で最大でどれくらいのレバレッジをかけられるのかすぐに把握でき、FX業者の選定に活かせます。

2.FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算

レバレッジの計算方法が分かったところで、FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算をまとめて解説していきます。

FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算
証拠金の計算 現在の為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジ
最大取引数量の計算 証拠金 × レバレッジ ÷ 現在の為替レート
証拠金維持率の計算 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
利益の計算 (決済価格-注文価格)×取引数量

それぞれどのようなときに活用できるのか、計算方法を含め確認してみてください。

2-1.証拠金の計算方法

証拠金(必要証拠金)とは、FX取引をするときに最低限必要となる信託金のことです。「レバレッジを1000倍かけたい」と考えていても、証拠金が不足していたら1000倍のレバレッジをかけることはできません。

自分が望むレバレッジをかけるために必要な証拠金を把握しておくことは、レバレッジをかけたFX取引ではとても重要です。証拠金は、現在の為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジで計算できます。

例えば、1ドル100円のときにレバレッジ50倍で10,000通貨のポジションを立てるとしましょう。先ほどの計算式に当てはまると100 × 10,000 ÷ 50 = 20,000で、証拠金が20,000円必要となります。

2-2.最大取引数量の計算方法

レバレッジ取引をするときには、証拠金額とレバレッジ倍率によって取引数量が異なります。FX業者によっては最低取引数量や1日での最大取引数量が決まっているため、取引数量が規定に満たないと売買自体ができません。

そのため、あらかじめ保有している証拠金と希望のレバレッジ倍率では、最大でどれくらいのポジションが立てられるのか把握しておきましょう。最大取引数量は、証拠金 × レバレッジ ÷ 現在の為替レートで計算できます。

例えば、1ドル100円のときに証拠金が1万円でレバレッジ倍率が50倍の場合は、10,000 × 50 ÷ 100=5,000で5,000通貨が最大取引量となります。

2-3.ロスカットを防ぐための証拠金維持率の計算方法

レバレッジ取引をするときに、把握しておかなければならないのが証拠金維持率です。証拠金維持率とは、必要な証拠金に対して有効な証拠金(口座の残高など)が占める割合を指します。

FX業者が定めている証拠金維持率を下回ると、ロスカットが発動します。ロスカットとは、損失の拡大を防ぐために強制的に決済をする仕組みです。レバレッジをかけた取引では小さな値動きでも、有効な証拠金の変動が激しくなる傾向があります。

例えば、1ドル100円のときに10,000円で25倍のレバレッジをかけたとすると、25万円のポジションが立てられます。1円値動きすると2,500円の損益が発生するため、2円値下がりをしたら証拠金の半分がなくなってしまうのです。このように、レバレッジをかけることで証拠金の変動も大きくなるので、いくらになると証拠金維持率を下回るのか把握しておかなければなりません。

証拠金維持率は、 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100で計算できます。

有効証拠金が5万円で必要証拠金が10万円の場合は、50,000 ÷ 100,000円 × 100 =50で必要証拠金維持率は50%となります。

2-4.FXのレバレッジ取引時の利益の計算方法

予備知識として、FX取引時の利益計算の方法をご紹介します。FXの利益は(決済価格-注文価格)×取引数量で計算できます。

例えば、決済価格が101円で注文価格が100円、取引数量が1,000通貨の場合は、(101-100)×1,000 = 1,000円です。レバレッジ倍率により取引数量が変化するため、どれくらいの取引数量ならいくらの利益が出せるのか目安を知る目的でも活用できます。

3.FXのレバレッジ計算をシミュレーション

レバレッジに関する計算方法が把握できたところで、実際にどのように計算式を使えばいいのか気になっている人も多いのではないでしょうか。

ここからは3つのパターンに分けて、FXのレバレッジの計算方法をシミュレーションしてみます。先ほど紹介した計算方法を使うので、具体的な使い方をチェックしてみてください。

3-1.シミュレーション①

【シミュレーションスタート時の条件】

・1ドル=100円
・証拠金=20,000円
・取引数量=10,000通貨

①最大レバレッジ

(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金に当てはめると(100 × 10,000)÷ 20,000 = 50となるので、最大レバレッジは50倍です。

②レバレッジを25倍にしてみたときの証拠金は?

最大レバレッジが50倍だと国内FXでは対応できないため、25倍に変更したいと考えています。レバレッジを25倍にしたときの証拠金を計算します。

100 × 10,000 ÷ 25 = 40,000なので、レバレッジを25倍にすると証拠金が40,000円必要となります。

③証拠金を20,000円にしたときの最大取引数量は?

レバレッジを25倍にしたときに証拠金を増やすのは難しいと感じたので、最大取引数量を調整してみます。20,000 × 25 ÷ 100 =5,000なので、レバレッジを25倍にすると最大取引数量は5,000通貨になります。

3-2.シミュレーション②

【シミュレーションスタート時の条件】

・1ドル=100円
・証拠金=10,000円
・取引数量=50,000通貨

①最大レバレッジ

(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金に当てはめると(100 × 50,000)÷ 10,000 = 500となるので、最大レバレッジは500倍です。

②レバレッジを1000倍にしてみたときの証拠金は?

思いきってレバレッジを1000倍にしてみると、証拠金はいくら必要になるのでしょうか。

100 × 50,000 ÷ 1000 = 5,000なので、レバレッジを1000倍にすると証拠金は50,000円で済むようになります。

③証拠金を7,000円にしたときの最大取引数量は?

レバレッジを1000倍にしたときにもう少し証拠金を出せると感じたため、証拠金を7,000円にすると最大取引数量はいくつになるのか計算します。

7,000 × 1,000 ÷ 100 =70,000なので、レバレッジを1000倍にして証拠金を7,000円にすると最大取引数量は70,000通貨になります。

④実際にFX取引をスタートし現在の証拠金維持率を算出してみる

証拠金7,000円で取引をスタートし、現在の有効証拠金は4,000円となっています。現段階での証拠金維持率を計算してみましょう。

 4,000 ÷ 7,000 × 100 =約57.1%なのでロスカット水準が50%の場合は、注意が必要な状態となっています。

3-3.シミュレーション③

【シミュレーションスタート時の条件】

・1ドル=100円
・証拠金=100,000円
・取引数量=200,000通貨

①最大レバレッジ

(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金に当てはめると(100 × 200,000)÷ 100,000 = 200となるので、最大レバレッジは200倍です。

②レバレッジを500倍にしてみたときの証拠金は?

取引数量が多いのでハイリターンを狙うためにバレッジを500倍にしてみると、証拠金はいくら必要になるのでしょうか。

100 × 200,000 ÷ 500 = 40,000なので、レバレッジを500倍にすると証拠金は40,000円で済むようになります。

③証拠金を150,000円にしたときの最大取引数量は?

レバレッジを500倍にしたときにもう少し証拠金を出せると感じたため、証拠金を150,000円にすると最大取引数量はいくつになるのか計算します。

150,000 × 500 ÷ 100 =750,000なので、レバレッジを500倍にして証拠金を150,000にすると最大取引数量は750,000通貨になります。

④レートが1円上昇したときの利益は?

レバレッジ500倍で最大取引数量は750,000通貨の場合、レートが1円上昇するとどれくらい利益があるのでしょうか?

(101 - 100)×750,000 = 750,000円なので、レートが1円上昇すると750,000円の利益が出ます。

このように、今回ご紹介した計算式を使うことでレバレッジを算出するだけなく、証拠金やレバレッジを変更した場合の変化を可視化できます。レバレッジや証拠金のバランスを見ながら、策略を練るのに役立てられます。

4.FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい4つのポイント

ここからは、実際にレバレッジをかけて取引をするときに知っておきたい4つのポイントをご紹介します。

レバレッジをかけて取引をするときに知っておきたい4つのポイント
  • ①国内FXのレバレッジ上限は25倍、海外FXは最大3000倍
  • ②証拠金維持率に気をつける
  • ③取引数量の持ちすぎに注意する
  • ④海外FXの場合はゼロカットシステムがある業者を選ぶ

レバレッジをかけることでハイリターンが見込める反面リスクも伴うので、どのようなことに気をつけるべきか事前にチェックしておきましょう。

4-1.国内FXのレバレッジ上限は25倍、海外FXは最大3000倍

国内FXと海外FXでは、設定できるレバレッジに違いがあります。

口座別のレバレッジ上限
国内・個人FX口座 上限25倍
国内・法人FX口座 上限はないが変動制(25~100倍程度)
海外FX口座 上限なし(50~1000倍が主流)

国内FXでは2010年よりレバレッジ規制が始まり、2011年8月からレバレッジは25倍が上限となりました。(法人口座を除く)この規制は、トレーダーとFX業者双方に影響を与えるハイレバレッジ取引でのリスクを軽減するためです。

一方で、海外FXではレバレッジ制限はなく、レバレッジ倍率は50倍~1000倍程度が主流となっています。中には、レバレッジ3000倍に対応しているFX業者もあり、レバレッジを有効活用した戦略を立てることが可能です。

レバレッジの計算をするうえで、FX業者や国内外での規制の違いより設定できるバレッジが異なることを把握しておきましょう。国内外のレバレッジ倍率について詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

FXの最大レバレッジは国内25倍・海外3,000倍!実例で解説

4-2.証拠金維持率に気をつける

2-3.ロスカットを防ぐための証拠金維持率の計算方法」でも触れましたが、レバレッジ取引では証拠金維持率に気をつける必要があります。

FX業者が定めた証拠金維持率を下回ると、ロスカットが行われてしまうためです。ロスカットはトレーダーの損失が膨れ上がらないようにするのが目的ではありますが、一方でトレーダーの意図とは異なるタイミングで強制決済が行われます。

ロスカットが実行されると「もう少しタイミングを見たかった」「もう少し待っていたら大きな利益につながった」などの後悔につながる可能性があるのです。

とくにレバレッジをかけている場合はレバレッジ10倍では1万円の損失であっても、レバレッジ25倍では25,000円の損失、レバレッジ100倍では10万円の損失となりレバレッジが高ければ高いほどすぐに損失が膨らみます。

その結果、ちょっとしたレート変動でもFX業者が定めている証拠金維持率をすぐに下回ってしまう可能性があるため、常にチェックしておきましょう。

4-3.取引数量の持ちすぎに注意する

レバレッジをかけた取引をするときに最大まで取引数量を増やしてしまうと、大きな損失を生みやすくなります。

例えば、レバレッジを3000倍かけて証拠金10万円の最大取引数量となる300万通貨でポジションを立てたとします。わずか1銭(1pips)下落しただけでも3万円の損失が生まれ、証拠金の約3分の1がなくなってしまうのです。

レバレッジ3000倍・証拠金10万円分の最大取引数量300万通貨で取引をした場合(1ドル=100円とする)
1pips(1銭) 3万円
5pips(5銭) 15万円
10pips(10銭) 30万円
50pips(50銭) 150万円
100pips(1円) 300万円

レバレッジをかける場合は全力で取引数量を持ってしまうと、ちょっとした値動きが大きな損失につながります。

初心者のうちは最大取引数量を持とうとしないで余力を残し、無理のない範囲で取引できるようにすることが大切です。

4-4.海外FXの場合はゼロカットシステムがある業者を選ぶ

海外FXの場合、国内FXにはないゼロカットシステムを採用している業者がほとんどです。ゼロカットシステムとは、簡単に言うと証拠金以上の損失が出ないシステムです。例えば、10万円の証拠金でFX取引をしており、15万円の損失を出したとしましょう。

証拠金の10万円を差し引くと、5万円が損失として残ってしまいます。通常は追証(追加証拠金)を入金し5万円の損失を補填しなければならないのですが、ゼロカットシステムがあると5万円の損失はFX業者が補填してくれるのです。

ゼロカットシステムがあれば高いレバレッジをかけた取引をしても、証拠金以上の損失が出ることがありません。

海外FX業者でFX取引をする場合は、ゼロカットシステムの有無もチェックしてみましょう。ゼロカットシステムについてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

追証なしを実現する海外FXのゼロカットシステムをわかりやすく解説

5.FX業者が提供しているレバレッジの無料計算ツール

最後に、FX業者が提供しているレバレッジの無料計算ツールをご紹介します。自分で算出するのが面倒な場合や、利用したいFX業者の通貨や口座に沿って算出をしたい場合にとても便利です。

ただし、「1.FXのレバレッジの計算方法」や「2.FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算」で紹介した計算をすべてカバーできるわけではないので、あくまでも参考程度に利用してみてください。

5-1.XMTrading

出典:XM Trading

当サイトが発表している「おすすめ海外FX業者の比較ランキングTOP10!目的別にベストな業者が選べる」でも1位を獲得している「XM Trading」の証拠金計算ページ。

レバレッジや通貨ペア、利用口座をして取引数量を入力するだけで、必要な証拠金が自動計算されます。レバレッジや口座等はXM Tradingに対応した内容となっているため、実際にXM Tradingでの取引を検討している人におすすめです。

5-2.AXIORY

出典:AXIORY

おすすめ海外FX業者の比較ランキングTOP10!目的別にベストな業者が選べる」では2位にランクインしている「AXIORY」の証拠金計算ページ。

「AXIORY」の規定に沿って算出できるようになっており、通貨ペアなどを選択すると自動でレバレッジが表示されます。最後に取引数量を入力すれば、すぐに証拠金を算出できます。

シンプルで使いやすいため、「AXIORY」での取引を検討している人はぜひ利用してみてください。

5-3.DMM FX

出典:DMM FX

国内FX業者である「DMM FX」の証拠金計算ページです。国内FX業者なのでレバレッジは25倍固定となっており、通貨ペアや取引数量を入力するだけで簡単に計算できます。

「DMM FX」の計算ページは証拠金だけでなく証拠金維持率50%での証拠金も把握できるところが特徴。国内FXでレバレッジをかけた取引を検討している人は、利用してみてください。

6.まとめ

いかがでしたか?レバレッジの計算方法が把握でき、戦略的なFX取引ができるようになったかと思います。最後にこの記事の内容をまとめてみると

◎レバレッジの計算方法は(現在の為替レート × 取引数量)÷ 証拠金

◎FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算方法は下記のとおり

FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたい計算
証拠金の計算 現在の為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジ
最大取引数量の計算 証拠金 × レバレッジ ÷ 現在の為替レート
証拠金維持率の計算 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
利益の計算 (決済価格-注文価格)×取引数量

◎FXでレバレッジ取引をするときに知っておきたいポイントは次の4つ

1)国内FXのレバレッジ上限は25倍、海外FXは最大3000倍なので規定レバレッジ倍率内で戦略を考える
2)レバレッジをかけるとレート変動により証拠金が減少しやすいため証拠金維持率に気をつける
3)取引数量の持ちすぎに注意して余裕のある取引をする
4)海外FXの場合はゼロカットシステムがある業者を選ぶ

◎FX業者によっては自動証拠金計算ツールを用意しているため、利用するのも一つの方法

この記事をもとに自分に合ったレバレッジ倍率が把握でき、戦略的なFX取引ができるようになることを願っています。

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