海外FXコラム FXボリンジャーバンド|相場状況を一瞬で判断できるテクニカル指標

FXボリンジャーバンド|相場状況を一瞬で判断できるテクニカル指標

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「ボリンジャーバンドの具体的な意味、使い方を知りたい」
「fxでボリンジャーバンドを使ったトレードをしたい」

このように考えているのではないでしょうか?

ボリンジャーバンドとは、移動平均線とその上下に広がるバンドのような複数のσ線で表示されるテクニカル指標です。価格は一定の割合でバンド幅の内側に収まるとされています。このバンド幅の動きを見ることで、現在のトレンド状況を把握したり、価格の変動幅を予測したりできるのです。

チャートを横に広げて見ると、バンドの幅は価格の上下によって、狭くなったり広くなったりを繰り返します。価格は約95%の確率で-2σ~2σ線の内側で推移するとされています。

価格がバンド幅に収まる確率をうまく活用できれば、リスクをなるべく抑え、手堅く取引を行うことも可能です。後半では、おすすめの取引方法として紹介しています。

この記事では、ボリンジャーバンドの意味や具体的な使い方など以下の内容について詳しく解説していきます。

この記事のポイント
  • fxのボリンジャーバンドとは
  • fxのボリンジャーバンドの使い方
  • ボリンジャーバンドを上手く活用するおすすめの方法
  • ボリンジャーバンドを使う時の注意点

fxの経験が浅い方でもボリンジャーバンドの基礎から堅実に取引する方法までを、この記事1つで理解できるようになっています。ぜひこの記事を取引の参考にしていただければ幸いです。

1.fxのボリンジャーバンドとは:価格の変動範囲を予測できるテクニカル指標

ボリンジャーバンドとは、ジョン・ボリンジャーによって考案されたテクニカル指標の1つです。チャート上に表示されるバンドの内側に、一定の確率で価格がおさまるとされています。バンド内のどのあたりに価格があるかを見ることによって、トレンド状況や価格の変動幅を予測できます。

本章では、

  • ボリンジャーバンドの構成要素
  • ボリンジャーバンドの3つの要点

以上について解説していきます。

それぞれを理解することで、実際の取引でボリンジャーバンドを有効活用することができます。

1-1. ボリンジャーバンドの構成要素

ボリンジャーバンドは以下の2種類の線によって構成されています。

ボリンジャーバンドの構成要素
  • 移動平均線
  • 標準偏差(σ線)

実際には以下のように表示されます。

それぞれの線がまとまって帯状に見えることから、「ボリンジャー”バンド”」と呼ばれています。

上図に示された各ラインの意味は次のとおりです。

移動平均線 一定期間の価格の平均値
±1σ線 価格が範囲内に収まる確率:約68%
±2σ線 価格が範囲内に収まる確率:約95%
±3σ線 価格が範囲内に収まる確率:約99%

基本設定は「期間20、標準偏差±2σ」となっていることが多いです。こだわりがなければ設定を変える必要はありません。(※記事中では解説をより分かりやすくするために設定を変更しています。→設定値:「期間20、標準偏差±1、レベル追加(±2,±3)」)

以下では、ボリンジャーバンドのうち、要点となる形について解説していきます。

1-2. 覚えておきたいボリンジャーバンドの4つの要点

ボリンジャーバンドを用いて取引する際に、必ず覚えておきたい要点となるのは次の4つです。

ボリンジャーバンドの要点4つ
  • スクイーズ
  • エクスパンション
  • バンドウォーク
  • ボージ

取引のタイミングを見極めるときに必要な知識となるので、必ず理解しておきましょう。

では1つずつ解説していきます。

1-2-1.スクイーズ

まず1つ目は「スクイーズ」です。スクイーズとは、価格が収縮する局面を指します。以下の画像のうち、赤点線の部分がスクイーズです。

バンドの幅が狭くなり、絞られたようになっているのが分かりますね。実際の注文状況としては、買いと売りのバランスが保たれています。

また、スクイーズが起こっている場合、レンジ相場となっていることが多いです。そのため、上図のような推移以外にも、価格の揉み合いが続くことにより一定の価格帯を上下に行ったり来たりすることもあります。

レンジ相場が得意な方はスクイーズが取引チャンスになる一方で、レンジ相場が苦手な方や、少ない取引で大きく利益を得たい方は様子見がおすすめです。

レンジ相場での取引が得意な方は「3. fxでボリンジャーバンドを上手く活用するおすすめの方法」もご参照ください。レンジ相場において、ボリンジャーバンドを上手く活用する方法を紹介しています。

1-2-2. エクスパンション

2つ目は「エクスパンション」です。エクスパンションとは、価格が一方向に拡大するような大きな値動きを表します。

上昇・下降のどちらに動くケースもあります。以下では上昇方向にエクスパンションした例を示しました。

エクスパンションは、大量の注文をしていた人が一気に損切り(買いまたは売り決済)に入ることによって起こりやすいです。何らかの理由でスクイーズ状態から価格が上下した場合には、エクスパンションとなりやすいと覚えておきましょう。

更に、エクスパンション後はバンドウォークが始まり、トレンドが形成されることが多いです。

実際に上図では以下2点が分かりますね。

  • エクスパンションの前にスクイーズしている
  • 価格のエクスパンション後はトレンド状態ができている

ただし、エクスパンションが起こった後、結果として一時的な価格の動きに留まる場合や、反対方向へトレンドを出す場合もあることには注意が必要です。「3-1. ヘッドフェイクに気を付ける」では、こちらの注意点について更に詳しく解説しています。

1-2-3. バンドウォーク

バンドウォークとは、一般的な定義では±2σ線を若干はみ出る形で価格の上昇・下降が続くことを指します。エクスパンション後にバンドウォークの形となりやすいです。以下の2つの画像では赤丸の部分でバンドウォークが確認できます。

形を崩すこともありますが、ほとんどが±2σ線に沿って推移するのが特徴です。バンドウォークにうまく乗ることができれば、順張り取引で利益を得ることができるのです。

1-2-4. ボージ

ボージとは、バンド幅が最も広くなっている部分を指します。ボージが確認できると、バンドウォーク、すなわちトレンドが終了することが多いです。

ただし、トレンドが非常に強い力を持っている場合、一度ボージを確認したあと再びバンドウォークを始めるケースもあります。

バンドウォーク中にエントリーした場合は、ボージが確認でき次第すぐに保有商品を手放すというのが一般的な取引手法となっています。

2. fxのボリンジャーバンドの5つの使い方

ボリンジャーバンドを使うことで次の5つのことが予測または把握できるようになります。

上記4つの使い方を正しくできるようになると、トレンドに追随するポイントや損切りのタイミングが分かるようになります。

本章では例を出しながらそれぞれの使い方についてご紹介していきます。

2-1. トレンドの方向性を探る

まず1つ目の使い方として、ボリンジャーバンドを使うとトレンドの方向性を把握することができます。

トレンドの方向性を探りたいときは、ローソク足の動き(価格)とボリンジャーバンドの各ラインを確認しましょう。以下の図をご覧ください。

上図の赤点線の部分では、「ローソク足が移動平均線の上下を行き来→移動平均線に重なる」という動きを繰り返しています。このような動きがある場合はレンジ相場であると判断します。

また赤丸の部分では、ローソク足全体が移動平均線の下に位置しています。この部分からは、相場下降の兆しを読み取れます。同様にローソク足全体が移動平均線の上にあることが確認できれば、相場上昇を予測できます。

この後、トレンドが継続するかどうかは「2-3. トレンドの継続を予測する」こちらから判断をします。

取引時点でレンジ状態か、トレンド相場となりそうかを確認することができれば、取引スタイルに応じて売買するかどうかを決められます。

2-2. トレンド転換を予測する

2つ目はトレンド転換を予測する使い方です。ローソク足と±1σ線の位置関係を見ることでトレンドの転換をある程度把握できます。下の図をご覧ください。

左側の赤丸部分ではローソク足全体が+1σ線より上に位置していることが分かりますね。この状況を確認できれば、基本的には上昇トレンドに突入したと判断します。

下降トレンドに転換したタイミングも合わせて確認してみますと、赤丸部分で-1σ線を超えていることが読み取れます。

このように、上昇から下降(または下降から上昇)への移行を瞬時に読み取ることができれば、トレンドに逆らって注文を出す逆張り手法で利益を得ることも可能です。

2-3. トレンドの継続を予測する

次に3つ目としては、トレンドの継続を把握する使い方があります。主なやり方としては、バンドウォークを見つけることで相場環境がそのまま続くことを予測する方法です。

トレンド継続を示唆する代表的な値動きを表すものが、先にも紹介したバンドウォークです。バンドウォークではなくても、およそ1σ〜3σ(または-3σ〜-1σ)間で値動きしていれば、多くの場合でその時のトレンドが継続すると判断できます。

例えば、下の図は上昇トレンドが発生しているときの例です。

1σ線の上部では、陽線(※)のローソク足をつけながら、価格上昇を続けていますね。

(※陽線:始値に比べて終値が高かった場合に表示される線。図中では黒抜きのローソク足)

トレンド継続を予測できれば、トレンド方向に順張りでエントリーが可能です。順張り注文は価格に逆らわずに注文を入れられるので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。

2-4. トレンド発生を予測する

4つ目は、スクイーズの形を確認してエクスパンション(トレンド発生)を予測する使い方です。

2-1. トレンドの方向性を探る」で紹介したように、兆しを見せながら緩やかに上昇・下降トレンドに転じる場合もある一方、エクスパンションでは価格が急騰・急落します。

スクイーズ局面での価格帯の絞られ具合から、次のトレンドの大きさを予測しましょう。スクイーズの価格帯が狭ければ狭いほど、エクスパンションで強いトレンドが発生しやすいです。

このように価格帯が急速に広がることを専門用語で「ボラティリティ・ブレイクアウト」と呼びます。

トレンドが伸びていくと予測できた場合は、エクスパンションを確認し次第、順張りエントリーをするとよいでしょう。

3. fxでボリンジャーバンドを上手く活用するおすすめの方法

fxでボリンジャーバンドをうまく活用する方法は次の通りです。揉み合いが続く相場で有効です。

ボリンジャーバンドをうまく活用する方法
  • 1.バンド内の中心から上下に動いたときに成行注文をする
  • 2.±2σを超えたらすぐに決済注文をする

例えば、以下の図では①のポイントでエントリーをし、②のポイントで決済注文をしてしまいます。

レンジ相場での一般的な取引では、±2σ線にぶつかったタイミングでエントリーをする人が多いです。これは約95%の確率で±2σ線の内側で価格が推移することを安心材料としています。

ただ、記事前半でも紹介したように、±2σ線に価格がタッチする場面では、バンドウォーク等、新たにトレンドが発生することもありましたね。±2σ線でエントリーをしていては、そのままトレンドが発生してしまったときが非常に危険なのです。

そこで、「バンドの中心から上下に動いたタイミングでエントリーし、±2σ線に触れたら決済」という方法をとります。利益確定・損切りをどちらもより安全に行うことが出来るというわけです。

ポイントは以下の2点です。

  • 価格が揉み合いになっている相場に絞って取引すること
  • 利益確定も損切りも±2σ線と決めておくこと

決済注文は事前に指値で入れておいてもよいでしょう。損失拡大の回避・利益確保のためにも、欲を出さずに決済ポイントで必ず決済をしてください。

3. fxでボリンジャーバンドを使うときの注意点

fxでボリンジャーバンドを使う上で注意するべきことは以下の2点です。

ボリンジャーバンドを使うときの注意点
  • 1.ヘッドフェイクに気を付ける
  • 2.他の指標を合わせて活用する

相場は時に思わぬ方向に動きます。注意点を意識せずに取引をすることで、想定外の損失を出してしまう可能性があります。

なるべく想定外の事態を減らすためにも、上記2点を1つずつ確認していきましょう。

3-1. ヘッドフェイクに気を付ける

まず1つ目に、ボリンジャーバンドを使うときは「ヘッドフェイク」に気を付けましょう。

ヘッドフェイクとは

「ヘッドフェイク」とは、一度±2σを超えてエクスパンションしたかのように見えたものの、想定とは逆方向にブレイクするダマシの値動きを指します。

【例】

取引時にヘッドフェイクによる損失を回避する方法としては、次の3つがあります。

ヘッドフェイクによる損失を回避する方法3つ
  • エクスパンション後の押し目・戻り目(※)を確認してからエントリーする
  • より長期の時間足でも同じ方向のトレンドとなっている場合にのみエントリーする
  • エントリー時に損切り注文も合わせて入れておく

※「押し目」=上昇トレンド中の一時的な下降。「戻り目」=下降トレンド中の一時的な上昇。

たとえヘッドフェイクにあったとしても、エントリーのタイミングを工夫し、損切りを行うことができれば大きな損失を抱える必要はありません。

何度も相場を見る等の経験がなければヘッドフェイクを事前に見破るのは難しいので、上記3つの注意点を守って取引に臨みましょう。

3-2. 他の指標を合わせて活用する

2つ目に、ボジンジャーバンド以外の指標を合わせて活用するのも大切です。

ボリンジャーバンドは価格がついた時点での価格変動幅を表すものです。未来の価格変動幅に関しては、あくまでも予測ができるというだけです。

他のテクニカル指標と合わせて活用することで予測の精度を高めることが可能です。

ボリンジャーバンドと相性の良い指標
RSI 「買われすぎ、売られすぎ」を判断する指標
※長期の逆張りで特に有効。
RCI 「買われすぎ、売られすぎ」を判断する指標
※短期トレード・順張りで特に有効。
MACD 直近の価格を強く反映した買い・売りのタイミングを見る指標

他にも移動平均線、フィボナッチリトレースメントなど、ボリンジャーバンドと合わせて活用できる指標はたくさんあります。

当サイトでは、さまざまなテクニカル指標について詳しく解説したコンテンツを随時更新中です。使いやすそうな指標をいくつか見つけて、実際の取引に活用してみてください。

その他のテクニカル指標について学ぶ

4.. まとめ

この記事では、ボリンジャーバンドの具体的な使い方やより堅実に稼ぐ方法など以下の内容について詳しく解説してきました。

この記事のポイント
  • fxのボリンジャーバンドとは
  • fxのボリンジャーバンドの使い方
  • ボリンジャーバンドを上手く活用するおすすめの方法
  • ボリンジャーバンドを使う時の注意点

fxの経験が浅い方でもボリンジャーバンドの基礎から、堅実に取引する方法までを理解できたのではないでしょうか。ぜひこの記事を取引の参考にしていただければ幸いです。

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