海外FXコラム fxのフィボナッチリトレースメント|押し目で利食いを狙える指標

fxのフィボナッチリトレースメント|押し目で利食いを狙える指標

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「fxのフィボナッチリトレースメントについて詳しく知りたい」
「フィボナッチリトレースメントという言葉を聞いたことはあるけど、どのようなものか分からない」

このようにお悩みではありませんか?

fxのフィボナッチリトレースメントとは、簡単に説明すると、トレンド相場において価格が反発するポイントを見極めるためのテクニカル分析手法です。

フィボナッチリトレースメントを用いるときは、任意の高値と安値を選択することで、一定の比率に基づいたラインが自動で引かれます。以下の画像がその例です。

例えば、上図は上昇トレンドが発生しているときの例です。価格(緑線)が一直線で上がっていくのではなく、上がったり下がったり、チャート上で波を打ちながら少しずつ上昇しているのが分かりますね。

このときフィボナッチリトレースメントを用いることで、一時的に価格が下がる「押し目」で、

  • どのくらい反発するか
  • 価格反発のポイント

を予測することができるのです。同様に下降トレンドであれば、一時的に価格が上がる「戻り目」において、上記2点を予測可能です。

フィボナッチリトレースメントをフル活用して取引を何度も重ねることで、価格の上下をより早く予測できるようになり、取引のコツが掴めるようにもなるでしょう。

この記事ではフィボナッチリトレースメントの具体的な特徴や効率的な使い方について詳しく解説していきます。

この記事のポイント
  • fxのフィボナッチリトレースメントとは
  • fxでフィボナッチリトレースメントを引く方法
  • フィボナッチリトレースメントでおすすめの起点
  • fx初心者がまず身に付けたいフィボナッチリトレースメントのおすすめ手法
  • フィボナッチリトレースメントを使うときの注意点

この記事をお読みいただくことで、fxのフィボナッチリトレースメントについて初心者でも簡単に理解することができます。ぜひこの記事を参考に、フィボナッチリトレースメントについて学んでいただき、実際のfx取引の参考にしていただけますと幸いです。

1. fxのフィボナッチリトレースメントとは:価格の反動を示唆する指標

フィボナッチリトレースメントとは、簡単に説明すると、価格の反動を予測するためのテクニカル指標です。主にトレンド相場において使われます。

以下の図のうち、赤線がフィボナッチリトレースメントを適用して表示させたラインです。

各パーセンテージのラインが表す一般的な意味は以下の表の通りです。

■よく使われる数値と重要度・意味

数値 重要度 一般的な意味
0.0% ★★☆☆☆ ・任意の終点
(上昇トレンド中の高値、下降トレンド中の安値)
38.2% ★★★★★ ・38.2%付近まで価格が戻ると強いトレンドであることを示唆
50.0% ★★★☆☆ ・起点・終点の中間の価格を示す
・50.0%まで価格が戻ると「半値戻し」と呼ばれる
・弱いトレンドであることを示唆
61.8% ★★★★★ ・61.8%付近まで価格が戻ると弱いトレンドであることを示唆
・61.8%を超えて価格が戻ると起点まで戻ることを示唆
100.0% ★★☆☆☆ ・任意の起点
(上昇トレンド中の安値、下降トレンド中の高値)

上記それぞれのラインを一定の目安とすることで、価格がどの程度反動するかを予測できます。これにより、トレンドの強さをある程度把握することも可能です。

2. 【図解付】fxでフィボナッチリトレースメントを引く方法

フィボナッチリトレースメントの基本的な引き方はトレンド状況によって異なります。今回は一般的によく使われている順引きの方法を以下3パターンに分けてご紹介します。

  • 上昇トレンドの場合
  • 下降トレンドの場合
  • レンジ相場の場合

基本的にはトレンド相場での活用がおすすめですが、本章で紹介する引き方をすれば、レンジ相場でも活用可能です。

では、それぞれについて解説していきます。

2-1. 上昇トレンドの場合

上昇トレンドの場合は、安値から高値に向かってフィボナッチリトレースメントを適用させます。ラインの0%、100%を以下の通りに設定します。

  • 100%→直近の安値
  • 0%→直近の高値

実際に設定すると以下のように各パーセンテージのラインが表示されます。

2-2. 下降トレンドの場合

下降トレンドの場合は、高値から安値に向かってフィボナッチリトレースメントを適用させます。ラインの0%、100%を以下の通りに設定します。

  • 100%→直近の高値
  • 0%→直近の安値

実際に設定すると以下のように各パーセンテージのラインが表示されます。

「順引き」を簡単に覚えよう!

トレンド相場でフィボナッチリトレースメントのラインを引くときに、高値と安値のうちどちらを起点にするべきか迷ってしまうことがあります。

直近の安値・高値のうち、チャート上の左側にある値から右側にある値に向かってフィボナッチリトレースメントを適用させましょう。「左から右」で「100%から0%」と覚えておくことで、トレンドの方向に関わらず順引きのラインを引くことができます。

逆引き等特殊な引き方もありますが、まずは基本的なやり方を覚えて取引に活用できるようになりましょう。基本を覚えて何度も活用していくことで少しずつ自分好みにアレンジしていくことも可能です。

2-3. レンジ相場の場合

レンジ相場でフィボナッチリトレースメントを引くときは、起点と終点を次のように設定しましょう。

【上昇後のレンジ相場の場合】

  • 100%:レンジ相場になる前の安値
  • 0%:レンジ相場になる前の高値

【下降後のレンジ相場の場合】

  • 100%:レンジ相場になる前の高値
  • 0%:レンジ相場になる前の安値

ただし、フィボナッチリトレースメントはすべてのレンジ相場で使いやすいわけではありません。以下の条件にあてはまるレンジ相場での取引をおすすめします。

フィボナッチリトレースメントが使いやすいレンジ相場の条件
  • 価格の幅(レンジ中の安値・高値の差)が大きい
  • N字型に価格が推移している(上図のうち「上昇→レンジ」のものが該当)

両者を満たしていなければ、狙える利益幅が小さく、価格の戻りがはっきりしないケースも多いため、失敗しやすいです。

フィボナッチリトレースメントをチャート上に表示させる手順(MT4/MT5ユーザー向け)

■MT4の場合
上部ツールバー「挿入」→「フィボナッチ」→「リトレースメント」の順に選択。

■MT5の場合
上部ツールバー「挿入」→「オブジェクト」→「フィボナッチ係数」→「フィボナッチリトレースメント」の順に選択。

相場環境の確認方法

相場環境は初心者にも馴染みのある指標で確認することが可能です。以下の指標を活用しましょう。

  • 移動平均線
  • ボリンジャーバンド

FXボリンジャーバンド|相場状況を一瞬で判断できるテクニカル指標」こちらでは、ボリンジャーバンドを用いて相場環境を捉える方法について解説しています。ぜひ参考にしてください。

4. フィボナッチリトレースメントでおすすめの起点3つ

フィボナッチリトレースメントでおすすめの起点は以下の3つです。

フィボナッチリトレースメントのおすすめの起点
定番 前日の高値・安値を起点にする
短期トレード向き 当日の高値・安値を起点にする
中長期トレード向き 先週や先月の高値と安値を起点にする

実際にフィボナッチリトレースメントを使おうと思うと、「直近の安値、高値ってどこ?」と迷う方が多いです。初めての方はまずはこちらで紹介する3つから始めましょう。

それぞれ順に解説していきます。

4-1. 【定番】前日の高値・安値を起点にする

フィボナッチリトレースメントを引くときの定番の起点は前日の高値・安値です。

  • 前日最後の日足が陽線→上昇トレンドと判断!

前日の安値:起点(100%)
前日の高値:終点(0%)

  • 前日最後の日足が陰線→下降トレンドと判断!

前日の高値:起点(100%)
前日の安値:終点(0%)

■用語おさらい

陽線:始値に比べて終値が高かった場合に表示される線。値上がりを示す。
陰線:始値に比べて終値が安かった場合に表示される線。値下がりを示す。

以下の図は、前日最後の日足が陰線だった場合の例です。

前日の相場は取引のタイミングと近いため、取引時の相場にも影響をしやすいのです。

2日前の高値・安値を起点にしたものと合わせて使うとより強力!

トレンドが大きく進んでおらず、価格レンジが被っている場合には2日前の価格も参考にできます。

前日のものと2日前のものを合わせて使うと予測の根拠を増やすことができます。活用可能な場合は2日前のフィボナッチリトレースメントも前日と同じように引き、2種類のラインを合わせて使うとよいでしょう

4-2. 【短期トレード向き】当日の高値・安値を起点にする

短期トレードをする場合は、その当日の価格のデータを使うのがよいでしょう。前日やそれ以上前のデータだと期間が空いてしまうため、予測精度が低くなってしまいます。

取引時点の日足が陽線ならば上昇トレンド、陰線ならば下降トレンドと判断し、フィボナッチリトレースメントを適用させましょう。

取引時に当日の高値や安値が更新された場合は、価格の上下が落ち着くまで静観するのがおすすめです。高値・安値が更新されることで、トレンドが大きく進む可能性や予測とは反対に動く可能性が高くなるからです。

4-3. 【中長期トレード向き】先週や先月の高値と安値を起点にする

スイングトレードをはじめとして中長期トレードをしている場合は、より長い期間の足を使って起点を決めましょう。

1週間、1か月といった単位でフィボナッチリトレースメントを適用することで、長期投資を主とする大口投資家と同じ流れで取引をしやすいです。

フィボナッチリトレースメントは短期取引での使用が一般的ですが、1か月以上の長い期間であっても取引予測に活用できるケースもあるのです。

5. fx初心者がまず身につけたいフィボナッチリトレースメントのおすすめ手法

fx初心者がまず身に付けるべきフィボナッチリトレースメントを使ったおすすめの手法には、「価格の上昇/下降の両方で利益を得る取引方法」があります。
具体的な方法は次の通りです。短期間で上昇トレンドが形成されている場合を例に解説します。

短期間で上昇トレンドが形成されたときの注文方法
  • 1.価格が反落し始めたタイミングで売りエントリー
  • 2.フィボナッチリトレースメントの61.8%付近で買い決済(1度目の利益確定)
  • 3.2の買い決済と同時に新たに買い戻す(その後の上昇に乗って2度目の利益確定!)

この取引方法は、「61.8%で価格が反発する=弱いトレンドを示唆する」というフィボナッチリトレースメントの特徴を逆手にとった取引方法です。

短期間に形成されたトレンド相場は弱いトレンドであることが多く、価格を大きく上下させながら上昇または下降していくのが一般的です。そのため、フィボナッチリトレースメントのラインのうち、より数値の大きいライン(61.8%ライン)まで価格が戻りやすいのです。

よって、短期間で形成された上昇トレンドの場合、上記の取引方法で効率的に利益を得やすいのです。下降トレンドで同様の手法を使う場合は、今回紹介した方法の逆の注文を入れましょう。

6.フィボナッチリトレースメントを使うときの注意点2つ

フィボナッチリトレースメントを使うときは次の2点に注意が必要です。

  • 他の指標と合わせて使うようにする
  • トレンドの伸びに応じて引き直す

相場は常に変化をするものです。2つの注意点を把握することで、相場の変化に合わせることができ、予測精度を高めることが可能です。

それぞれについて詳しく解説していきます。

6-1. 他の指標と合わせて使うようにする

フィボナッチリトレースメント単独で使うことも間違いではありませんが、過信には注意が必要です。

なるべく他のテクニカル指標と合わせて使うことを心がけるとよいでしょう。取引の根拠を増やすことで、価格変動の予測をより正確なものに近づけることが可能です。

フィボナッチリトレースメントと相性の良いテクニカル指標
  • エリオット波動
  • フィボナッチファン
  • レジスタンスライン/サポートライン

多角的な根拠を持って取引を行うことで、その分予測精度が高まり、狙った取引がしやすくなります。

当サイトでは、fxで使えるテクニカル指標について役に立つコンテンツを随時更新中です。合わせてご活用ください。

その他のテクニカル分析について学ぶ

6-2. トレンドの伸びに応じて引き直す

一度安値、高値を結んだあと、そのままトレンドが伸びていく場合もあります。トレンドが継続し、高値・安値が更新されたら、新たにラインを引き直しましょう。

ラインを引き直すことで、最新の価格を反映した状態で価格を予測することができます。

ただし、瞬間的に高値・安値が突出するような「スパイク」が起こった場合はしばらく様子を見て、相場が落ち着くのを待つのがおすすめです。

7. まとめ

この記事ではフィボナッチリトレースメントの具体的な特徴や効率的な使い方について詳しく解説していきました。

この記事のポイント
  • fxのフィボナッチリトレースメントとは
  • fxでフィボナッチリトレースメントを引く方法
  • フィボナッチリトレースメントでおすすめの起点
  • fx初心者がまず身に付けたいフィボナッチリトレースメントのおすすめ手法
  • フィボナッチリトレースメントを使うときの注意点

この記事をお読みいただくことで、fxのフィボナッチリトレースメントについて図解を見ながら簡単に理解することができたのではないでしょうか。ぜひこの記事を参考に、フィボナッチリトレースメントについて学んでいただき、実際のfx取引の参考にしていただけますと幸いです。

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