「海外FXのNDD方式ってなんのこと?」
「NDDはトレーダーにとって何かメリットがあるの?」
このような疑問は、トレーダーが自分の取引スタイルを決める際に直面するものでしょう。
NDD方式とは、Non-Dealing Desk方式の略で、直訳するとディーリングデスク(取引の仲介や執行を行う部門やシステム)不在の取引を意味します。
FXトレードの取引方式には、DD方式とNDD方式の2つありますが、NDD方式ではトレードを仲介するディーラーが存在しないため、取引の透明性が損なわれる心配がありません。
海外FXは一般的にリスクが高いと思われがちですが、実際にはNDD方式を採用することによって、国内FXよりもずっとフェアで、トレーダーが儲けやすい取引環境を提供しているのです。
ただし、海外FX業者の全てがNDD方式であるというわけではありません。またNDD方式の場合、DD方式に比べてスプレッドが広がる傾向があるのも事実です。
NDD方式の取引環境を利用して儲けたいなら、これらの注意点やデメリットを正しく把握しておく必要があるでしょう。
そこでこの記事では、
・海外FXのNDD(Non-Dealing Desk)方式とは ・海外FX業者の多くはNDD方式を採用している ・海外FXのNDD方式の4つのメリット ・海外FXのNDD方式の2つのデメリット ・NDD方式は公平な取引を行いたい全てのトレーダーにおすすめ ・海外FX取引で選べる2種類のNDD方式 ・海外FX業者がNDD方式かを見極めるポイント ・NDD方式を採用しているおすすめ海外FX業者 |
について詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたも海外FXのNDD方式を正しく理解でき、最適な取引スタイルを選択できるようになりますよ。
目次
1.海外FXのNDD(Non-Dealing Desk)方式とは
まずは海外FXのNDD方式について、以下の2つのポイントから詳しく解説していきましょう。
海外FXのNDD方式 2つのポイント |
・NDD方式とは|特定のディーラーを介さず市場と直接トレードする取引方式 ・DD(Dealing Desk)方式との違い |
一つずつ解説しましょう。
1-1.NDD方式とは|特定のディーラーを介さず市場と直接トレードする取引方式
冒頭でもお伝えした通り、NDD方式とはNon-Dealing Desk方式の略で、トレーダーがディーラーを介さず、直接インターバンク(為替取引市場)にアクセスし取引を行う仕組みのことです。
例外はありますが、海外FX業者は主にこのNDD方式を採用しています。
これに対して、国内FX業者が採用するのはDD(dealing Desk)方式です。DD方式では、トレーダーの注文は全て、ディーラーが仲介する形で取引が行われます。
DD方式の場合、トレードの相手は常にディーラーであり、トレーダーの損失がディーラーの利益となる構造になるということです。
この違いが、DD方式とNDD方式の特徴に、大きな違いを生むことになります。
1-2.DD(Dealing Desk)方式との違い
DD方式とNDD方式の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。
【NDD方式とDD方式の違い】
DD方式 | NDD方式 | |
ディーリングデスク (ディーラー) | 存在する | 存在しない |
スプレッド | 狭い | 広い |
約定拒否・スリッページ | 起こる | 起こりにくい |
透明性の高さ | 低い | 高い |
結論から言えば、ディーラーの存在は様々な点からトレーダーに不利益を生じさせる原因になります。
極端な言い方をすれば、ディーラーは取引を自らの意向に合わせて操作できます。例えば、トレーダーが利益を見込む状況で約定を拒否したり、スリッページを発生させたりすることもできてしまいます。
DD方式では、トレーダーの損失がディーラーの利益となる構造であるため、トレーダーは常に圧倒的に有利な状況で取引を強いられる構図になるのです。
また、DD方式はNDD方式に比べて、スプレッドが狭く、一見して利益を上げやすいように見えるかもしれません。しかし、ディーラーが約定拒否やスリッページを自在に起こすことができるのであれば、スプレッドの狭さは単なる見せかけに過ぎません。
ディーラーはスプレッドを狭めてトレーダーを誘い、注文が入ったら価格をすべらせてスプレッド以上の利益をトレーダーから奪えばいいのですから。
ディーラーのいないNDD方式では、このような介在が発生しないため、常に透明性の高い取引環境が維持されます。これにより、約定拒否やスリッページによる損失は最小限におさえられ、業者の約定力も向上します。
以上の点を踏まえて、NDD方式はトレーダーにとってフェアで利益を上げやすい取引環境と言えるでしょう。
2.海外FX業者の多くはNDD方式を採用している
NDD方式を採用している海外FX業者は、NDD方式を採用していることを自社ホームページに掲載しています。
ただし、確実に全ての取引でNDD方式を採用しているかどうかは、業者自身にしか分からないブラックボックスであるというのが正直なところです。
そこで、公式サイトで公表されている情報とインターネット上での評価を徹底的に調べた上で、NDD方式かどうかをまとめた表を作成しました。ぜひ参考にしてみてください。
【海外FX業者の取引方式とその根拠】
取引方式 | NDDであると考えられる根拠 | |
XMTrading | 高確率でNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで「全てNDD」 との表記あり(※1) |
AXIORY | 高確率でNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで 「ディーリングデスクを持たない」 との表記あり(※2)/ LPの数が多く名前も公表している |
TitanFX | 高確率でNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで「全注文NDD」 との表記あり(※3)/ カバー先LPも公開 |
Tradeview | おそらくNDD方式 STP方式・ECN方式 | カバー先であるLP数が多い |
FBS | おそらくNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで「NDDとSTP」 との表記あり(※4) |
FXGT | おそらくNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで「STPかNDD」 との表記あり(※5) |
FX Pro | おそらくNDD方式 STP方式・ECN方式 | 公式サイトで「全てNDD」 との表記あり(※6) |
HotForex | おそらくNDD方式 STP方式 | 公式での表記なし |
LAND-FX | NDD方式だが DD方式ではないかという噂あり | 公式サイトで「NDD採用」 との表記あり(※7) ただし「全て」とは書いていない |
※1:XM公式サイトにて、「全口座において、人為的な介入なしに注文を約定させる、NDD(ノーディーリングデスク)のA/Bハイブリッド注文方式が採用されています。」という表記あり。 ※2:AXIORY公式サイトにて、「私たちはいかなる価格操作も、ディーリングデスクの利用もしておらず、リアルなインターバンク取引条件と狭いスプレッドをご提供しております。」という表記あり。 ※3:TitanFX公式サイトにて、「全注文がディーリングデスクを介さず(NDD)、リクオートなしで発注」という表記あり。 ※4:FBS公式サイトにて、「注文はNDD(ノンディーリングデスク)及びSTP(ストレート・スルー・プロセッシング)で実行されます。」という表記あり。 ※5:FXGT公式サイトにて、「We are an STP (Straight through processing), or an NDD (No dealing desk) broker providing Market Execution.」という表記あり。 ※6:FX Pro公式サイトにて、「すべてのクライアント取引は、Dealing Desk 1 の介入なしで実行」という表記あり。 ※7:LAND-FX公式サイトにて、「Competitive Pricing No Dealing desk」という表記あり。 |
3.海外FXのNDD方式の4つのメリット
NDD方式を採用しているFX会社を選ぶことで、以下の4つのメリットがあります。
海外FXのNDD方式 4つのメリット | ||
・取引の透明性が圧倒的に高い ・約定拒否が起こらない ・価格がすべらない ・スキャルピングができる |
一つずつ見ていきましょう。
3-1.取引の透明性が圧倒的に高い
NDD方式のメリットとしてまず最初に上げられるのが、取引の透明性です。
お伝えした通り、DD方式において、取引相手でもあり、取引をコントロールできる存在でもあるディーラーの存在は、トレーダーにとっては損失のリスク以外の何物でもありません。
もちろんDD方式でも、都度の取引で利益を上げることはできるかもしれません。
しかし、トータルの損益によってコントロールされてしまえば、トレーダーがディーラーから搾取するいびつな構造は容易に維持されます。
フェアで真っ当な取引ができるという意味だけでも、透明性の高いNDDの取引環境は、大きな価値を持つということです。
3-2.約定拒否が起こらない
NDD方式では約定拒否がめったに起こりません。これもディーラーのいないNDD方式の大きなメリットの一つであると言えます。
つまりDD方式の約定拒否は、多くの場合、ディーラーが自分の都合で意図的に起こしているものである可能性が高いということを示しています。
トレーダーがインターバンクと直接取引ができる取引環境であれば、ほとんどの場合、約定拒否は生じないのです。
3-3.価格がすべらない
もう一つのNDD方式のメリットは価格がすべらない(スリッページが起こらない)点です。
NDD方式の取引環境では、業者の約定力が上がります。ディーラーの仲介のない分、取引が約定するまでのスピードが上がり、結果的に価格がすべるスリッページも起こりにくくなるのです。
約定力については、NDD方式の業者の間でもサーバー環境などによって差が生じることはありますが、NDD方式の業者の約定力は、総じてDD方式の業者よりも高くなる傾向があります。
海外FX業者の約定力については、以下のページでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
参考記事:海外FXの約定力とは?約定力の高い業者を見極めるポイント5つも解説
3-4.スキャルピングができる
NDD方式の海外FX業者であれば、スキャルピングも自在に行うことができます。
【スキャルピングとは?】 スキャルピングとは、数秒から数分という極端に短い時間の取引を行うFXの手法のひとつです。 1pips(1銭)〜数十pips(数十銭)のわずかな利幅を狙って、取引回数を積み重ね、着実に利益を上げるFXの取引手法です。 |
超短期でトレードを繰り返す取引で、特に重要になるのが約定スピードです。
このため、ディーラーが介在することで約定スピードが遅くなるDD方式の取引環境では、スキャルピングで安定した利益を上げることが難しくなります。
このため、もしあなたがスキャルピングに興味があるなら、NDD方式の業者で取引を行うことをおすすめします。
海外FXのスキャルピングについては、以下のページでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
参考記事:スキャルピングに適した海外FX口座5選!禁止されている業者にも注意
4.海外FXのNDD方式の2つのデメリット
多くのメリットがあるNDD方式ですが、デメリットについても確認しましょう。
海外FXのNDD方式 2つのデメリット | ||
・スプレッドが広がる傾向にある ・NDD方式の業者の中にDD方式では?と噂されている業者がある |
一つずつ解説します。
4-1.スプレッドが広がる傾向にある
NDD方式のデメリットはずばり、DD方式と比べてスプレッドが広いことです。
実際、NDD方式を採用している海外FXのスプレッドは、DD方式の国内FXの7倍以上に広がることもあります。
これは、NDD方式の業者の場合、業者の収益源がスプレッドに依存するためです。
トレーダーの損失がFX会社の利益となるDD方式と違い、NDD方式ではスプレッドからしか利益を出すことができません。このためスプレッドがどうしても広くなってしまうのです。
しかし一方で、これを考慮して考えれば、スプレッドの広さは、むしろNDD方式の取引における透明性の高さを示すものでもあります。
DD方式であれば、見かけのスプレッドを狭く見せても、価格をすべらせたり約定を拒否したりするなどして、スプレッド以上に利益を上げることは難しくありません。
NDD方式のスプレッドの広さは、こういった不均衡な取引環境を払拭した上で、適切な取引環境を用意した業者が受け取る正当な報酬であるとも言えるわけです。
4-2.NDD方式の業者の中にDD方式では?と噂されている業者がある
ここまで説明したように、ほとんどの海外FX業者はNDD方式を採用しています。しかし、中にはネット上で「実はDD方式も併用しているのではないか?」と噂されている業者もあります。
残念ながら、その業者の取引環境が完全にNDD方式で提供されているかどうかは、客観的に判断する基準がないというのが現実です。
本当にNDD方式だけ採用しているのかを明確に確認する術はないため、100%NDD方式かは業者にしか分からないというのが実際のところです。
このため、ホームページでNDD方式であることが示されていても、業者の評判などを確認し、その業者が本当にNDD方式であるかを、冷静に判断することをおすすめします。
5.NDD方式は公平な取引を行いたい全てのトレーダーにおすすめ
透明性の高いNDD方式の取引環境は、FX取引を行う全てのトレーダーにとって大きなメリットがあると言えるでしょう。
NDD方式とDD方式の最も大きな違いは、業者の収益に係る利害関係にあります。
確かにスプレッドについては、DD方式の業者に比べて大きくなります。しかしこれは、ディーラーに圧倒的に有利な取引環境があることによって維持されているものなのです。
特に忘れてはいけない点としてあげられるのが、DD方式では、トレーダーの損失が業者の利益になるという点です。
DD方式では、ディーラーが約定拒否やスリッページを起こすことによって生じるトレーダーの損失は、そのままディーラーの収益となります。
これに対して、NDD方式を採用しているFX会社の収益源は、あくまでも取引ごとのスプレッドです。
つまりNDD方式の業者では、トレーダーの損益に関わらず、トレーダーが数多くの取引を行うことで利益が上がるしくみになっているのです。
このため、NDD方式の業者は、できるだけトレーダーが儲けやすい環境を用意することで、トレーダーの投資意欲を掻き立て、取引の回数を増やそうとするのです。
この収益構造がある限り、NDD方式は、常にDD方式に比べて、相対的にトレーダーも受けやすい取引環境を用意できるのです。
このため、公平な取引を行いたい全てのトレーダーにとって、NDD方式がおすすめです。
6.海外FX取引で選べる2種類のNDD方式
NDD方式とDD方式の違いが分かったところで、さらに理解を深めていきましょう。
NDD方式にはさらに「STP方式」「ECN方式」の2つの方式に分かれます。
海外FXのNDD方式 2つの種類 | ||
・STP方式 ・ECN方式 |
どちらもFX業者のディーラーが介在せず、トレーダーの注文が直接インターバンク(FX市場)に流れる方式です。相違点としては、マッチングさせる方法と相手先に違いがあります。
一つずつ解説しましょう。
6-1.STP方式
NDD方式のうち、プログラムが自動的にインターバンク市場(金融機関のみが参加する取引所)に注文を流すものを「STP方式」といいます。
STPは「Straight Through Processing(ストレート・スルー・プロセッシング)」の略です。
トレーダーから注文があると、自動的に一番安いレートを提示したカバー先LP(リクイディティプロバイダー)とマッチングさせる仕組みです。
カバー先というのは、インターバンク市場の中で、FX会社が提携する金融機関のことを指します。また、その金融機関をLP(リクイディティプロバイダー)と呼びます。 |
STP方式は、海外FX業者の「スタンダード口座」で採用されている注文方式です。自動的に、複数あるカバー先の中で一番安いレートにスプレッドを載せて、取引を完了させます。スプレッドはやや広くなりますが、次に紹介するECN方式のような手数料はかかりません。
6-2.ECN方式
一方、ECNは「Electronic Communications Network」の略で、カバー先となるLP(リクイディティプロバイダー)だけでなく、他の個人トレーダーやFXブローカー、証券会社との売買注文と自動でマッチングする仕組みです。
DD方式や、NDD方式でもSTP方式の場合、注文が流れる先はインターバンク市場です。
インターバンク市場は金融機関しか参加できない市場なので、個人投資家などと直接取引はできません。その点、ECN方式の電子取引所なら、金融機関や他のFX業者はもちろん、個人トレーダーとも直接取引ができます。
株取引のように、板情報を確認して取引するイメージといえば分かりやすいでしょう。
トレーダーの注文が直接「電子取引所(ECN)」に流れ、適切な価格でマッチングされます。そのため、スプレッドが狭めというメリットがあります。ただし、スプレッドとは別に取引手数料がかかります。
カバー先となるLPだけでなく個人投資家とも直接やり取りできる方法なので、真に透明性が高い方式です。
より透明性の高い取引を行いたい場合、ECN方式の業者を選ぶべきと言えます。
7.海外FX業者がNDD方式かを見極めるポイント
ここまで海外FX業者が多く採用しているNDD方式について解説してきました。
ここからは、「業者が本当にNDD方式を採用しているのか」を見極めたい方に、以下のポイントをお伝えします。
海外FX業者がNDD方式かを見極める2つのポイント | ||
・変動スプレッド採用の業者はNDD方式 ・NDD方式を採用している業者の特徴を確認する |
これらを知っておくだけで、その業者がNDD方式かどうかを見極めやすくなります。
一つずつ解説しましょう、
7-1.変動スプレッド採用の業者はNDD方式
基本的に、原則固定スプレッドを採用している業者はDD方式、そして変動スプレッドを採用している業者はNDD方式、と考えられます。
スプレッド | |
DD方式 | 原則固定スプレッド 例:原則0.2銭(米ドル/円) |
NDD方式 | 変動スプレッド 例:ある時は1.6pips、ある時は2.0pips |
スプレッドとは、FX取引をする際の買値と売値の差のことです。取引一回ごとに発生する取引コストと考えて問題ありません。
国内FX会社の場合、スプレッドは原則固定です(例えば米ドル/円のスプレッドは0.2円が主流)。ここまで説明したように、DD方式ではトレーダー対インターバンク市場ではなくFX会社との相対取引となるため、市場価格の変動にかかわらずスプレッドを固定できます。
一方、NDD方式はトレーダーと市場との直接取引となるため、市場での価格の動きによって、スプレッドが高くなったり低くなったりします。そのため、スプレッドも常に変動します。
海外FX業者のほとんどは変動スプレッドを採用しているため、その確認ができれば、取引方式もNDD方式であると判断しても良いでしょう。
【注意!ただし一部DD方式では?と噂されている業者がある】 ここまで説明したように、ほとんどの海外FX業者はNDD方式を採用しています。しかし、中にはネット上で「実はDD方式も併用しているのではないか?」と噂されている業者もあります。 本当にNDD方式だけ採用しているのかを明確に確認する術はないため、100%NDD方式かは業者にしか分からないというのが実際のところです。 例えば、GEMFOREXは公式サイトにおいて「NDD方式を採用している」としています(※1)。しかしノースプレッド口座のスプレッドがNDD方式ではありえないほど低いこと、薄利のはずなのにボーナスが豪華すぎることなどから、「NDD方式だけでなくDD方式も採用しているのではないか」という見方が一般的です。 また、GEMFOREXの公式サイトにDD方式をおすすめしている記事もある(※2)ため、実際にはNDD方式とDD方式を両方採用しているのではないかと考えられます。 | ||
※1:https://gforex.asia/media/beginner/fx-company-profit/ ※2:https://gforex.asia/media/choice/dd/ | ||
海外FX業者が「NDD方式を採用している」と公言していても、「完全NDD」と書いていない場合は、一部の取引でDD方式を併用している可能性があることに留意してください。 |
7-2.NDD方式を採用している業者の特徴を確認する
業者が採用している取引方法が本当にNDD方式だけなのか、100%の真実は業者本人にしか分かりません。しかし、ここではNDD方式である可能性が高い業者の特徴をお伝えします。
ずばり、NDD方式を採用している可能性が高い業者の特徴は、以下の3点です。
1. スキャルピング・自動売買・大量注文を禁止していない 2. 提携しているLPの数が多い 3. ボーナスを提供していない |
特徴1.スキャルピング・自動売買・大量注文を禁止していない
ディーラーが存在するDD方式を採用している場合、一度に大量の注文が来るとカバーが間に合わない可能性があります。そのため、スキャルピングや自動売買、大量注文を禁止しています。
逆に、注文をそのまま市場に流すNDD方式の場合は、これらを禁止する必要がありません。つまりスキャルピングを禁止していない業者は、NDD方式を採用している可能性が高いといえるでしょう。
特徴2.提携しているLPの数が多い
LP(リクイディティプロバイダー)とは、FX業者のカバー先となる金融機関のことです。DD方式の場合は、トレーダーからの注文を一旦呑みこみ、ディーラーが自社の有利になるように注文をし直すため、LPの数は少なくても問題ありません。
しかしNDD方式の場合は、LPの数が多いほど市場に出した注文が約定しやすくなります。そのため、提携しているLPの数が多い業者は、NDD方式の可能性が高いといえます。
特徴3.ボーナスを提供していない
NDD方式の場合、FX業者の儲けは注文ごとに得られる手数料(スプレッド)のみです。そのため、トレーダーの損失が業者の利益になるDD方式と比べると、薄利になります。儲けが出にくい構造であることから、あまり大々的なボーナスを打てないのがNDD方式の特徴です。
ただし、XMTradingのように、100%NDD方式採用を公言していながらもボーナスを提供しているFX業者も一部存在します。
ここで紹介したものは、あくまで「このような傾向がある」という認識程度に留めておくと良いでしょう。
8.NDD方式を採用しているおすすめ海外FX業者
最後に、NDD方式を採用している海外FX業者の中でも、特におすすめの会社を3つ紹介します。
8-1.XM(XMTrading)
XMTradingは、公式サイト内で完全NDD方式であることを公表しています。
XMTrading(エックスエム)では、全てのオーダーは、人的な判断が介在しない機械的なNDD(ノーディーリングデスク)システムによって執行されます。その為、お客様の利益に相反する約定操作が発生しない、公平な取引環境を実現し、提供することができます。
引用:https://xem.fxsignup.com/reason/execution.html
信頼性が高く日本人トレーダーからの信用を得ているXMなので、サイトに書いてあることに間違いは無いと考えられます。またXMは、完全NDD方式を採用している業者では珍しくボーナスを提供しているため、お得に海外FXを行いたい方におすすめです。
運営会社 | Tradexfin Limited(セーシェル共和国) |
最大レバレッジ | 最大1000倍 |
取引コスト | スタンダード口座の平均スプレッド USD/JPY:1.6pips ※XMポイントプログラム(取引量に応じてポイントが貯まり、ボーナスに換金できる仕組み)があるため、実質スプレッドはもう少し狭まる |
最低取引枚数 | 100通貨 |
ボーナスキャンペーン | ・新規口座開設で5,000円ボーナス ・100%(最大500ドルまで)+20%(その後4,500ドルまで)の入金ボーナス ・XMポイントプログラムで取引ごとにボーナスが貯まる |
8-2.AXIORY(アキシオリー)
出典:AXIORY公式サイト
AXIORYは、公式サイト内で「ディーリングディスクを持たない」ことを公言しています。
Axiory Globalは深い市場流動性を利用しており、ディーリングデスクを持たない取引方式の範囲内で、インターバンク市場レベルの競争力の高いプライスにてお客様にはお取引をしていただいております。
引用:https://www.axiory.com/jp/trading-condition/spreads-swaps-and-dividends
私たちはいかなる価格操作も、ディーリングデスクの利用もしておらず、リアルなインターバンク取引条件と狭いスプレッドをご提供しております。
AXIORYは海外FX業者の中でも「高い透明性」にこだわった会社であり、カバー先となるLP(リクイディティ・プロバイダー)の名前や、約定スピード、スリッページ率までを全て公式サイトで公開しています。
NDD採用の海外FX業者の中でも、透明性の高さと約定率にこだわりたい方は、AXIORYをおすすめします。
運営会社 | Axiory Global Ltd.(ベリーズ) |
最大レバレッジ | 最大400倍 |
取引コスト | スタンダード口座の平均スプレッド USD/JPY:1.5pips |
最低取引枚数 | 1,000通貨 |
ボーナスキャンペーン | 通常開催はしておらず、期間限定の入金ボーナスなどを開催 |
8-3.TitanFX(タイタンFX)
出典:TitanFX公式サイト
TitanFXは、公式サイト内で、全注文がNDDであることを公言しています。
Titan FXの最新テクノロジーにより、全注文がディーリングデスクを介さず(NDD)、リクオートなしで発注されます。
引用:https://jp.titanfx.com/
AXIORY同様に、LP(リクイディティ・プロバイダー)の名前も公式サイトのトップページで公開しているため、真にNDD方式を採用している可能性が高いと言えます。ボーナスキャンペーンはありませんが、安心できる取引環境で海外FXをしたい方におすすめの業者です。
運営会社 | Titan FX Limited.(バヌアツ共和国) |
最大レバレッジ | 最大500倍 |
取引コスト | スタンダード口座の平均スプレッド USD/JPY:1.3〜1.5pips |
最低取引枚数 | 1,000通貨 |
ボーナスキャンペーン | ボーナスキャンペーンは一切無し |
まとめ
この記事では、海外FX会社が多く採用している「NDD方式」について、さまざまな情報をお伝えしてきました。
今回解説した内容を最後に簡単にまとめると、以下のようになります。
◆NDD方式を採用している場合、FX会社内にディーリングデスク(=ディーラー)が存在しない ◆透明性が高いこと、約定拒否やスリッページが起こりにくいことがメリット ◆DD方式と比べると、スプレッドは広いため取引コストが高い ◆NDD方式採用を公表している海外FX会社の中には、「DD方式も採用しているのでは?」と噂されている業者もある |
「透明性の高さにこだわってFX取引をしたい!」という方は、今回お伝えした内容を再確認した上で業者選びをしてみてくださいね。
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