「株とFXが投資だということは知っているけれど、いったい何が違うの?」
「株とかFXって初心者が取引できるものなの?」と思ったことはありませんか。
結論からお伝えすると、株とFXには以下のように投資対象や取引可能時間、必要な初期資金などさまざまな違いがあります。
- 投資対象
- 投資対象となる数
- 取引可能時間
- 取引手数料
- インカムゲイン
- キャピタルゲイン
- レバレッジ
- 取引に必要な資金
- 値動きの違い
- 変動要因
- 確定申告
本記事では上記の11点について、株とFXの違いを比較解説していきますが、将来的に株かFXのどちらかを実践してみようと考えているのであれば、「取引時間帯」と「必要資金」に着目することが重要です。
株は平日の日中9時~15時までしか取引できないのに対して、FXは平日24時間取引が可能です。また、必要な初期資金は株が数十万円程度なのに対し、FXは数千円と大きな違いがあります。
株とFXにはそれぞれメリットとデメリットがありますが、違いを理解したうえでどちらを実践するか判断していくことをオススメします。
本記事では、以下についてお伝えしていきます。
- 株とFXの比較ポイント
- 株のメリットとデメリット
- FXのメリットとデメリット
- 株とFXのどちらがオススメかの判断基準
- 投資初心者には株とFXのどちらが始めやすいのか
目次
1. 株とFXの比較ポイント11選
株とFXにはさまざまな違いがありますが、本章では以下の11個のポイントを取り上げ、違いを比較していきます。
- 株とFXの投資対象
- 株とFXの投資対象となる数
- 株とFXの取引可能時間
- 株とFXの取引手数料
- 株とFXのインカムゲイン
- 株とFXのキャピタルゲイン
- 株とFXのレバレッジ
- 株とFXの取引に必要な資金
- 株とFXの値動きの違い
- 株とFXの変動要因
- 株とFXの確定申告
以下で、ひとつずつ解説していきます。
1-1. 株とFXの投資対象
株の投資対象は企業が発行している株式で、FXの投資対象は世界の国々が発行している通貨です。
もう少し詳しく説明すると、株の場合は証券取引所に上場している企業の株式に対して投資を行いますが、株式の価格や発行数は、企業によって異なります。
FXは米ドルやユーロ、ポンド、日本円といったメジャーな通貨はもちろん、FX市場で取引量が少ないメキシコペソといったマイナー通貨にも投資が可能です。
1-2. 株とFXの投資対象となる数
株式投資は上場企業の数だけ投資対象となります。つまり、2023年現在、日本国内の上場企業は3000社を超えているため、3000以上の投資対象があるということです。
FXの投資対象は株と比べると少なく、世界中のおよそ180種類の通貨から2つ選んで行うことになりますが、すべての通貨をFX業者で取り扱っているわけではないため、実際に取引対象となるのは米ドルや日本円、ユーロ、ポンドなどの主要通貨を中心に数十種類です。
1-3. 株とFXの取引可能時間
株の取引可能時間は、証券取引所が開いている時間、つまり平日の9時から15時までとなっています。11時半から12時半までは昼休みなので取引できません。
正確には、証券取引所を介さずに株式取引ができるPTS(Proprietary Trading System)を使えば15時以降の取引も可能ですが、利用できる証券会社が限られており売買ともに注文数が少ないため、平日9時から15時と考えておきましょう。
一方で、FXの取引可能時間は平日の24時間となります。正確には月曜日の早朝から土曜日の朝まで、祝日であっても取引が可能です。世界中の市場で取引が行われているため、時差の関係から朝でも夜でも時間を問わず取引ができます。
1-4. 株とFXの取引手数料
株の取引手数料は、ネット証券では無料の場合が多いですが、なかには1000円以上の手数料がかかる場合もあり、1日あたりの注文金額によって手数料が変わる証券会社もあるなど、証券会社や条件によって差があります。
一方で、FXは基本的に取引手数料はかかりません。しかし、購入するときと売るときの価格差(=スプレッド)があるため、この差額分が実質的には手数料と言えるでしょう。
スプレッドはどの通貨ペアを投資対象にしているかによっても異なりますが、多くの場合は1万通貨の取引であれば数十円程度です。
1-5. 株とFXのインカムゲイン
インカムゲインとは、資産を保有していることによって得られる利益のことで、株では企業から株主に対して年に1〜2回分配される配当金がそれに当たります。
企業の収益が赤字の場合は配当金が支払われない場合がほとんどなので、確実に受け取れるとは限りませんが、東証一部企業の場合は、株価に対して2.2%前後の配当金となっています。
FXでは、スワップポイントがインカムゲインに当たります。スワップポイントとは、2か国の通貨の金利差で得られる利益のことです。
たとえば、日本円とメキシコペソの通貨ペアを買った場合、低金利の日本円と高金利のメキシコペソの金利差額が発生するため、その差額をメキシコペソを保有しているあいだは受け取ることができるのです。
スワップポイントは、年1〜2回の株の配当金とは異なり、毎日付与されます。
1-6. 株とFXのキャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、資産を売却することで得られる利益のことで、株では株式を売却することで得られる譲渡金がそれに当たります。
たとえば、50万円で購入した株式を70万円で売却した場合、差額の20万円がキャピタルゲインです。
FXでは、為替差益がキャピタルゲインに当たります。
たとえば、米ドル/円の通貨ペアを取引する際に、1ドル=100円で買ったものを1ドル=110円で売った場合、差額の10円がキャピタルゲインです。
1-7. 株とFXのレバレッジ
レバレッジは、資金の何倍の金額を取引できるかということを表しますが、株の場合は現物取引なので、レバレッジをかけることができません。
信用取引ができる銘柄であれば、最大で3.3倍のレバレッジをかけることができます。
一方、FXは国内業者を利用した場合、最大で25倍のレバレッジをかけることができます。つまり、10万円の資金を用意すれば、250万円分の取引が可能になるということです。
また、海外業者で口座開設をしてFX取引を行う場合は、レバレッジが数千倍~無制限の業者も多いため、10万円の資金で億単位の取引も可能になります。
1-8. 株とFXの取引に必要な資金
株とFXを始める際には初期資金が必要です。
株式を購入する際には、企業によって株価が異なりますが、東京証券取引所の一部上場企業の場合、最低でも数十万円が必要です。株は基本の取引単位が1単元株で100株単位になるため、ある程度まとまった金額が必要になります。
1株単位(数千円程度)で購入できるミニ株というものもありますが、購入できる銘柄が限られていたり、手数料が高くついたりするため、一般的ではありません。
一方、FXは数千円程度の資金があれば取引が行えます。
FX業者の最小取引単位と、何倍のレバレッジをかけるかによっても必要最低資金が変わってきますが、数千円程度あれば問題ありません。
1-9. 株とFXの値動きの違い
株とFXは値動きに違いがあり、比較するとFXよりも株のほうが値動きが大きい傾向にあります。
株の値動きは1日に1%~3.6%程度ですが、急激に値が動くこともあり、株価が1年で10倍となることも珍しくありません。なかには、オンラインゲームを提供するコロプラのように、1ヶ月で332倍を記録した銘柄もありました。
反対に、何らかの理由で投資した企業が倒産した場合、株価は0円となることもあり、値動きがとても大きいのが特徴です。
一方でFXの値動きは、1日で1%前後、年間で最大30%程度です。各国で経済指標が発表されたり、経済をゆるがすニュースが報道されると相場が大きく動きますが、それでも3〜4%程度の値動きです。
あまり急激に相場が動くと、各国政府が経済状況を安定させようと介入するため、異常な値動きが起こらないようになっているのです。
1-10. 株とFXの変動要因
株とFXは変動要因にも違いがあり、株は企業の業績が価格に影響します。
企業の業績が良ければ株価が上昇し、業績が悪くなれば株価は下落します。そのため決算や業務提携、合併の状況などに注意を払うことが大切です。また、グローバル企業の場合は、為替相場や戦争、テロといった地政学リスクの影響を受ける可能性もあります。
一方、FXは国の金融政策や経済情勢が価格に影響します。
経済が好調な国の通貨の価格は上昇する傾向がありますが、金融政策や経済指標、要人の発言が報道されると、相場が大きく動くことも珍しくありません。地震やテロなど大きな災害や事件が起こった際も、為替相場に変動が起こりやすくなります。
1-11. 株とFXの確定申告
株もFXも、得た利益が年間で20万円を超える場合、確定申告をして税金を納める必要があります。
株式投資の場合、株を売って得た利益は譲渡所得、配当金で得た利益は配当所得となり、それぞれに税金がかかります。特定口座を利用して取引を行っていた場合は、証券会社が代わりに納税してくれるため、個人で確定申告を行う必要はありません。
FXの決済やスワップポイントで得た利益は雑所得となり、個人で確定申告を行い納税します。
2. 株のメリット3つとデメリット4つ
本章では、株のメリットとデメリットについて解説していきます。良い点と悪い点を理解したうえで、株を実践すべきか判断していきましょう。
2-1. 株のメリット3つ
株には、以下のようなメリットがあります。
- 株主優待や配当金がある
- 銘柄数が多く投資の選択肢が多い
- 現物取引なら投資資金がゼロになるリスクが低い
以下で、ひとつずつ解説していきます。
2-1-1. 株主優待や配当金がある
FXでは配当金や優待などはありませんが、株では年1〜2回配当金を受け取ったり、株主優待を受けたりすることができます。
投資先企業の業績が良いことが前提ですが、投資金額に対して2〜3%の配当金を受け取ることが可能です。大手都市銀行の定期預金の金利が0.002%であることを考えると、かなり高い利回りだと言えるでしょう。
また、株主優待ではその企業のサービスを利用できたり、商品が使用できたりします。たとえばイオン株式会社の株式を100株以上持っている株主には、「イオンオーナーズカード」が進呈されますが、このカードを使うとイオンシネマで映画を格安料金で見ることができます。
2-1-2. 銘柄数が多く投資の選択肢が多い
株式投資は企業が投資対象になるため、3000以上もの選択肢があります。
FXは世界各国の約180の通貨から投資先を選ぶことになりますが、実際は利用しているFX業者が取り扱っている通貨しか選択できないため、数十種類しか選択肢がありません。
株は銘柄数が多いので、製品やサービスを使っている企業や、今後伸びそうで応援したい企業など、さまざまな観点から投資先を選ぶことが可能です。
2-1-3. 現物取引なら投資資金がゼロになるリスクが低い
株は現物取引であれば、たとえ株価が下落したとしても、企業が倒産しない限り投資資金がゼロになることはありません。
倒産する企業の数は、3000社以上の上場企業のうち毎年5件以下にとどまっており、投資資金がゼロになるリスクはとても低いと言えます。
FXは現物取引ではなく証拠金取引のため、予測と反対方向に相場が動いた場合、高いレバレッジをかけていると一気にすべての資産を失うリスクもあります。
株でも信用取引の場合は空売りができたり、3.3倍のレバレッジをかけることができるため、FXのように資金を失ってしまう場合があります。投資資金がゼロになるリスクが低いのは、あくまでも現物取引の場合だけと覚えておきましょう。
2-2. 株のデメリット4つ
株のメリットについて述べてきましたが、良いことばかりではありません。以下のようなデメリットがあります。
- 数十万の初期資金が必要
- レバレッジがかけられない
- 銘柄数が多すぎて投資先の判断が難しい
- 売りたいときに株を手放せない場合がある
以下で、ひとつずつ解説していきます。
2-2-1. 数十万の初期資金が必要
「1-8. 株とFXの取引に必要な資金」で解説したように、株を購入する際には最低でも数十万円の初期資金が必要です。
FXは資金数千円から始められることを考えると、自由に使える資金が乏しい人にとっては、株はハードルが高くなります。
資金が少なくても株を購入したいと思う人には、ミニ株など数千円から購入可能な制度もありますが、一般的な株式取引とは異なりさまざまな制限があります。
いわゆる普通の株式取引をしたいと考えているのであれば、最低でも数十万円の資金を用意しましょう。
2-2-2. レバレッジがかけられない
「1-7. 株とFXのレバレッジ」でお伝えしましたが、株(現物取引)はレバレッジがかけられません。そのため、資金を短期間で一気に増やすことは難しいというデメリットがあります。
FXは、国内業者であれば最大25倍、海外業者であればレバレッジ無制限のところもあるため、少ない資金であっても大きく増やすことが可能です。
短期間で資産を増やしたいと考えている人にとっては、レバレッジがかけられない株式取引はデメリットと言えるでしょう。
2-2-3. 銘柄数が多すぎて投資先の判断が難しい
株のメリットとして、3000以上の上場企業から好みの銘柄を選んで投資できるとお伝えしましたが、逆に数が多すぎるため、どこに投資するのがベストなのか判断しづらいのがデメリットです。
FXは投資対象が数十種類に絞られており、その中でもよく買われるメジャーな通貨が決まっているため、初心者でも10種類程度から選ぶことが可能です。
選択肢が多すぎると、どれを選ぶべきか絞り込めなくなる傾向があるため、銘柄数の多さがデメリットとも言えます。
2-2-4. 売りたいときに株を手放せない場合がある
株は売ることで譲渡金を得ることができますが、必ずしも売りたいタイミングで売れるとは限りません。
流動性が低い銘柄の場合、買い注文が少ない、あるいは入っていない株式であれば、売ろうと思っても売れなくなってしまうのです。
価格が大きく下落しそうだと判断した時に株を売却したいと思っても、手放せなければ損失が拡大してしまう可能性があるため、自分で売るタイミングを選べない場合があるというのは、不安材料と言えるでしょう。
一方、FXはいつでも好きなタイミングで売却できるため、株よりも自由度が高いと言えます。
3. FXのメリット5つとデメリット2つ
本章では、FXのメリットとデメリットについて解説していきます。良い点と悪い点を理解したうえで、FXを実践すべきか判断していきましょう。
3-1. FXのメリット5つ
FXには、以下のようなメリットがあります。
- ハイレバレッジの取引で大きな利益を得られる可能性がある
- 売り買い両方で利益が得られる
- 毎日スワップポイントが得られる
- 取引手数料が安い
- 平日は24時間取引可能なので利便性が高い
以下で、ひとつずつ解説していきます。
3-1-1. ハイレバレッジの取引で大きな利益を得られる可能性がある
レバレッジがかけられない株とは違い、FXには預けた金額よりも大きな金額を取引できるハイレバレッジという仕組みがあるため、大きく稼げるチャンスがあります。
たとえば、10万円を預けてレバレッジを100倍にした場合、1000万円の取引ができることになるのです。海外FX業者によっては、レバレッジ1000倍や無制限という業者もあります。
一方、国内FXでは金融庁の規制により、最大レバレッジが25倍と決められています。そのため、10万円を預けた場合、最高で250万円分の取引が可能です。
もちろん、後述するように失敗した場合は損失が大きくなる可能性がありますが、ここぞというタイミングで高いレバレッジがかけられるのは、株式取引にはないメリットと言えるでしょう。
3-1-2. 売り買い両方で利益が得られる
FXは株と異なり、買いだけではなく売りでも利益を得られるチャンスがあるのがメリットです。
売り注文や空売りと呼ばれる方法ですが、あとで通貨を買い戻すことを約束する代わりに、先に通貨を売る権利を得ることができるのです。
たとえば、1ドル=100円の時にドルを売り、1ドル=90円に下がったところで買い戻しをすると、差額分が利益になるというわけです。
空売りすることで、相場が下落している局面であっても利益が得られます。上昇トレンドを待つ必要がないため、どんな相場であっても利益獲得のチャンスが得られるのは、FXの大きなメリットと言えるでしょう。
3-1-3. 毎日スワップポイントが得られる
高金利通貨を買った場合は、毎日スワップポイントとして一定の報酬(インカムゲイン)を得ることができます。株の場合は、配当金が得られるのは年に1〜2回しかないため、毎日報酬が上がるのはメリットと言えるでしょう。
スワップポイントとは、2か国の通貨の金利差で得られる利益のことです。
たとえば、米ドルの金利が7%で、日本円の金利が1%のときに米ドルを買った場合、金利差(7%-1%=6%)にあたる6%分のスワップポイントを、米ドルを保有しているあいだは受け取ることができるのです。
スワップポイントを受け取って儲けたいと考える場合は、できるだけ金利差が大きい通貨を買うことで、より多くの金利を受け取ることができます。
たとえば、2023年4月時点で、日本円の金利はマイナス0.1%、メキシコペソは11.25%となっており、その差は11.35%でした。
そのため、日本円でメキシコペソを購入し、毎日スワップポイントを受け取っているトレーダーも多くいます。
3-1-4. 取引手数料が安い
FXでは基本的に取引手数料が無料です。実際に売り買いする際に、買いと売りの値段の差である「スプレッド」と呼ばれる手数料がかかりますが、多くの場合は1回の取引で数十円程度です。
たとえば、米ドル/円のレートで売値が148.283、買値が148.286の場合、売値と買値の差は0.003円=0.3銭なので、「スプレッドは0.3銭」ということになります。
この条件で米ドルを1万通貨取引する場合の手数料は、「取引通貨数×スプレッド」なので、「1万通貨×0.3銭=3000銭」、つまり30円となります。
一方、株では取引手数料が無料の証券会社もありますが、なかには1000円以上かかる業者もあり、1日あたりの注文金額によっても変わってくる場合があることを考えると、FXの方が安定して取引手数料が安いと言えるでしょう。
3-1-5. 平日は24時間取引可能なので利便性が高い
FXは株とは異なり、基本的に平日と祝日のほぼ24時間取引が可能です。そのため、どのようなライフスタイルの人でも取引がしやすい仕組みになっています。
東京為替市場は午前中、ロンドン市場は夕方から夜にかけて、ニューヨーク市場は夜から夜中にかけて値動きが活発になります。
そのため、仕事が終わったあとの夜しか時間が取れない人でも、午前中の数時間しか時間が取れない人でも、無理なく取り組める利便性の高さがメリットと言えるでしょう。
3-2. FXのデメリット2つ
FXのメリットについて述べてきましたが、良いことばかりではありません。以下のようなデメリットがあります。
- ハイレバレッジの取引で資産を一気に失う可能性がある
- スワップポイントを支払う可能性がある
以下で、ひとつずつ解説していきます。
3-2-1. ハイレバレッジの取引で資産を一気に失う可能性がある
レバレッジがかけられない株式投資とは異なり、FXはハイレバレッジの取引が可能ですが、予測とは反対方向に相場が動いた場合、一気に損失が膨らみ資金を失ってしまう可能性があります。
一方、株式投資の場合は、現物取引であればレバレッジは常に1倍のため、急に資金を失う心配はほとんどありません。
資金を失ってしまっては、その後のトレードが続けられなくなるため、手持ち資金の範囲内で損失をコントロールできるようにしましょう。そのためには、レバレッジをかける際も、あまり高すぎるレバレッジをかけないようにすることが大切です。
3-2-2. スワップポイントを支払う可能性がある
スワップポイントは、政治不安や経済状況などの変化により急激な相場変動が起こった場合、受け取るのではなく支払わなくてはならない場合があります。
たとえば、高金利だからと日本円でメキシコペソを購入していても、金融不安などが原因でメキシコペソの金利が大幅に下がり、日本円よりもマイナス金利になってしまった場合は、逆にスワップポイントを支払わなくてはならないのです。
株では保有しているだけで支払いが発生するシステムはないため、スワップポイントを支払う可能性があるということは、FXのデメリットと言えるでしょう。
4. 株とFXのどちらがオススメかは資金と時間で判断する
ここまで、株とFXの違いやメリット、デメリットについてお伝えしてきました。実際にどちらがオススメなのかは、取引に使える資金や時間で判断していきましょう。
以下で、株とFXがオススメの人の特徴について、詳しく解説していきます。
4-1. 株がオススメの人の特徴
以下に当てはまる場合は、株がオススメです。
- 初期資金が数十万円以上ある
- 平日昼間に取引を行える
- 株価情報を継続的に確認できる
- 長期的な視野で取引を行える
株がオススメの人は、資金力がある人です。最低数十万円あれば始められますが、複数の銘柄に投資して損失のリスクを減らそうとするのであれば、100万円以上必要になります。
また、取引できる時間帯が平日の9時~15時(お昼休み1時間を除く)と決まっているため、平日の日中に仕事をしている人にはあまりオススメではありません。
さらに、株式取引は短期間で大きく稼ぐスタイルには向かないため、長期間株を保有し、コツコツと増やしていこうと考えられる人にオススメです。
企業の動向を継続的に見守っていくため、株価情報をマメにチェックするのが苦にならない人に向いていると言えるでしょう。
4-2. FXがオススメの人の特徴
以下に当てはまる場合は、FXがオススメです。
- 初期資金が少ない
- 日中以外の時間帯に取引したい
FXがオススメな人は、小資金で投資を始めたい人です。数千円の資金であっても、レバレッジをかけることで大きな利益を得ることが可能なため、資金効率が高いと言えます。
もちろん、大きな損失が発生するリスクも理解したうえで、取引を行うことが大切です。
また、FXは市場が24時間オープンしているため、日中は時間が取れず夜間や朝に取引したい人に向いています。もちろん、日中も取引できるため、どのようなライフスタイルの人にとっても実践しやすいと言えるでしょう。
5. 投資初心者には株とFXのどちらが始めやすいのか
「株とFXがオススメの人の特徴はわかったけれど、投資初心者はいったいどちらを選べばいいわけ?」と思ったかもしれませんね。
結論からお伝えすると、以下の理由から投資初心者にはFXが始めやすいです。
- 資金が少なくてもスタートできる
- FXで利益を上げている人が多い
- FXの勉強方法やトレードの仕方がネットや書籍で公開されている
小資金でスタートできることに加えて、FXで利益を上げている人は、実践者の約60%もいます。性別や年代別のデータについては、「FXが儲かる確率を公開!儲けるコツとオススメ通貨ペアについて解説」の記事をご参照ください。
そして、SNSやブログ記事、書籍などでFXの勉強方法やトレードの仕方について数多くのノウハウが発信されています。
FXは感覚でトレードするものではなく、移動平均線やトレンドラインの読み方をマスターし、論理的に予測を立てて取引を行っていきます。成功した人のノウハウをもとに勉強できる環境が整っているのは、初心者にとってはとても心強いでしょう。
【FXを始めるなら海外FXがオススメ】
FXは、国内FX業者もしくは海外FX業者で口座を開設して行いますが、以下の理由で海外FX業者を利用することをオススメします。
- レバレッジが国内FX業者よりも高い
- 損失が出て口座残高がマイナスになっても追証が発生しない
小資金を効率よく増やしていくためには、レバレッジを上手に使うことが大切ですが、国内FX業者は最大レバレッジが25倍までしかありません。海外FX業者は数千倍~無制限と高いレバレッジをかけることができます。
また、国内FX業者を利用した場合は、損失を負った場合は委託保証金を追加で差し入れる追証が発生しますが、海外FX業者ではゼロカットと呼ばれるシステムを採用しており、追証が発生しない仕組みになっています。
トレードで失敗してしまい、多額の損失を負ったとしても返済義務がないため、思い切ったトレードができるのは精神的に大きなメリットと言えるでしょう。
6. 海外FXをやるなら「海外FX徹底比較.com」で学ぼう
「海外FX徹底比較.com」は、サイト利用者が3万人を突破した人気サイトです。海外FXを始めたい初心者から経験者まで役立つ、以下のようなコンテンツが提供されています。
◎海外FX徹底比較.comの特徴
- オススメの海外FX業者のランキングを公開
- 目的別に海外FX業者の選び方を解説
- 口座開設時のボーナスが多い海外FX業者を紹介
- FX初心者でもわかりやすい「よくある質問」コーナーを設置
- FX初心者向けの解説やコラムが充実している
海外FXの初心者にも参考になるコラムや記事が多く掲載されています。もし、FXについて興味をお持ちであれば、サイト内の記事を参考に学び、知識を深めていきましょう。
7. まとめ
本記事では、株とFXの違いについて解説してきました。
株とFXには以下のように取引時間や必要資金、レバレッジや投資対象となる数などさまざまな違いがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
- 株とFXの投資対象
- 株とFXの投資対象となる数
- 株とFXの取引可能時間
- 株とFXの取引手数料
- 株とFXのインカムゲイン
- 株とFXのキャピタルゲイン
- 株とFXのレバレッジ
- 株とFXの取引に必要な資金
- 株とFXの値動きの違い
- 株とFXの変動要因
- 株とFXの確定申告
違いやメリット、デメリットを踏まえたうえで、株がオススメの人は以下に当てはまる人でした。
- 初期資金が数十万円以上ある
- 平日昼間に取引を行える
- 株価情報を継続的に確認できる
- 長期的な視野で取引を行える
FXがオススメなのは以下に当てはまる人です。
- 初期資金が少ない
- 日中以外の時間帯に取引したい
初心者に限定して言えば、以下の理由でFXのほうがオススメと言えます。
- 資金が少なくてもスタートできる
- FXで利益を上げている人が多い
- FXの勉強方法やトレードの仕方がネットや書籍で公開されている
本記事を参考にして、株とFXの違いについて理解し、ご自身にはどちらが合うのか判断していただけたら幸いです。