「FXを始めたいけど通貨ペアってどれを選べばいいの?」
「FX初心者におすすめの通貨ペアって何?」
FXをこれから始める方の中には、こんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。通貨ペア選びで失敗したくないと思うとなかなか簡単に選ぶことができませんよね。
結論をいうと、初めてFXトレードをする場合には、下記の通貨ペアがおすすめです。
- 「USD/JPY」(米ドル/円)
- 「EUR/JPY」(ユーロ/円)
- 「EUR/USD」(ユーロ/米ドル)
- 「GBP/JPY」(英ポンド/円)
上記の通貨ペアは、売買しやすく手数料も安く、比較的リスクも抑えてトレードできるため、初めてのFXトレードでも成果を上げやすいといえます。上記通貨ペアでトレードに慣れてから、ハイリターンを狙える通貨ペアでトレードすることがおすすめです。
なお、通貨ペアの選び方を誤ると資金がすぐに溶けてしまうため、「失敗しない通貨ペアの選び方」や「通貨ペアを選ぶための基礎知識」についても紹介します。
いきなり誤った選択をして資金を失ってしまうことのないように、ぜひ目を通してみてください。
▼この記事でわかること
- 初心者におすすめの通貨ペア
- 「通貨ペア」を選ぶために知っておくべき基礎知識
- 【初心者向け】失敗しない通貨ペアの選び方
- 通貨ペアを選ぶ際の注意点
- マイナーだけどハイリターンも狙えるおすすめ通貨ペア
最後まで読むことで、初心者が陥りがちなミスを避ける「通貨ペアを選び際の注意点」や、「ハイリターンを狙えるおすすめの通貨ペア」もわかります。
取引開始から着実に利益を上げていくためにも、ぜひ最後まで目を通してこれらの情報を通貨ペア選びに役立ててください。
目次
1. 初心者におすすめの通貨ペア4選
冒頭でも触れましたが、FX初心者におすすめの通貨ペアは以下の4つです。
- 「USD/JPY」(米ドル/円)
- 「EUR/JPY」(ユーロ/円)
- 「EUR/USD」(ユーロ/米ドル)
- 「GBP/JPY」(英ポンド/円)
これらの4つの通貨ペアは流動性が高いため売買しやすく、適度なボラティリティ(値動き)があるため売買による利益も出しやすいといえます。
それぞれの通貨ペアの特徴を以下で詳しく紹介するので、興味のある通貨ペアを選ぶようにしましょう。
1-1. 「USD/JPY」(米ドル/円)は日本で最も人気の通貨ペア
FXをする際には、「USD/JPY」(米ドル/円)が最もおすすめです。
通貨ペアは基本的に「主軸通貨/決済通貨」という書き方をしますが、この「USD(主軸通貨)/日本円(決済通貨)」を選択したときは、米ドルと日本円の交換で利益を出すという意味になります。
【通貨ペア「USD/JPY」(米ドル/円)で取引するという意味】
「USD/JPY」(米ドル/円)を買う ⇒ USD(米ドル)を買ってJPY(日本円)を売る
「USD/JPY」(米ドル/円)を売る ⇒ USD(米ドル)を売ってJPY(日本円)を買う
「USD/JPY」をおすすめする理由は下記の3つの理由からです。
【「USD/JPY」をおすすめする理由】
- 取引量が圧倒的に多く売り買いしやすい
- 手数料が低め
- 人気があるので情報を得やすい
「USD/JPY」(米ドル/円)は取引量が特に多い通貨ペアといえます。一般社団法人金融先物取引業協会によると、店頭取引されている通貨ペアのうち「USD/JPY」の月間の店頭FX取引量は769兆円で全体の8割以上(2023年2月時点)と圧倒的な1位です(参考:一般社団法人金融先物取引業協会「店頭FX月次速報」)。日本で最も人気のある通貨ペアといえるでしょう。
取引量が多いと売りたいときに売りやすく買いたいときに買いやすいというメリットがあります。また、多くの人が売買しているため、売り時買い時などの情報が入手しやすい点も初心者にはよいといえるでしょう。
また、「2-3. 通貨ペアごとにスプレッド(手数料)が異なる」でも解説しますが、取引量が多いと手数料であるスプレッドも低い傾向です。「USD/JPY」は手数料が低く売買コストが抑えられる点でもおすすめです。
1-2. 「EUR/JPY」(ユーロ/円)は値動きが安定的
FXをする際には、「EUR/JPY」(ユーロ/円)がおすすめの通貨ペアです。
「EUR/JPY」をおすすめするのは次の理由からです。
【「EUR/JPY」をおすすめする理由】
- 米ドルに次いでユーロは世界的にメジャーな通貨で取引量が多い
- 比較的値動き(ボラティリティ)が小さい
- 手数料が低め
- 円で決済するので損益額を考えやすい
ユーロは、米ドルほどではないものの取引量が多く売買しやすく、変則的な動きが少ないのが特徴です。値動き(ボラティリティ)については、「3-4. ボラティリティにも注目して選ぶ」で紹介する例からも分かる通り、比較的小さいといえます。値動きが小さく、価格が乱高下して大きな損失を出す可能性が低いため、初心者の投資に向いているといえるでしょう。
初心者で「USD/JPY」以外の通貨ペアを試してみたい人などにおすすめです。
1-3. 「EUR/USD」(ユーロ/米ドル)は世界的に取引量の多い通貨ペア
初めてのFXで、円決済以外の通貨ペアにチャレンジしたい場合は、「EUR/USD」(ユーロ/米ドル)がおすすめの通貨ペアです。
「EUR/USD」をおすすめするのは次の理由からです。
【「EUR/USD」をおすすめする理由】
- 米ドル・ユーロという世界的にメジャーな通貨の組み合わせで取引量が多い
- 比較的値動き(ボラティリティ)のトレンドが明確で持続しやすい
- 手数料が低め
「EUR/USD」は世界的にもメジャーな通貨の組み合わせのため、世界で最も取引量が多いといわれています。(参考:国際通貨研究所「2022年BIS 世界外国為替市場調査について」)
取引量が多いため、売買がしやすいほか、値動きが乱高下することはなく安定的でトレンドが掴みやすく持続しやすいといわれています。比較的値動きを把握しやすいため初心者に向いているといえるでしょう。
ユーロ圏と米国の金融政策や経済動向の影響を受けやすいため、ユーロ圏と米国の情勢に敏感な方におすすめです。
1-4. 「GBP/JPY」(英ポンド/円)
「USD/JPY」(米ドル/円)以外の通貨ペアを選びたいという場合には、「GBP/JPY」(英ポンド/円)も初心者におすすめです。
「GBP/JPY」をおすすめする理由は次の通りです。
【「GBP/JPY」をおすすめする理由】
- 日本では「USD/JPY」に次ぐ人気の通貨で取引量が多い
- 日本時間16時頃〜深夜にかけて値動きがあり仕事終わりでもトレードしやすい
- 比較的値動きが激しく短期利益を狙いやすい
「GBP/JPY」は、日本のFX取引において「USD/JPY」に次ぐ取引量を誇るなど、人気の通貨ペアです(参考:一般社団法人金融先物取引業協会「店頭FX月次速報」)。
ロンドン市場がスタートする日本時間16時頃〜深夜にかけて相場が動くため、日中仕事をしている人が仕事の後に取引しやすいといえるでしょう。注意点としては、「USD/JPY」や「EUR/JPY」などよりは値動きが激しく利益が出しやすく、損も出やすい点です。
ただし、新興国の通貨ペアに比べると比較的ボラティリティは小さめで、多少のリスクはありながらも短期的に利益を狙いたい人におすすめです。
2. 「通貨ペア」を選ぶために知っておくべき基礎知識
おすすめの通貨ペアをお伝えしましたが、実際に自分で通貨ペア選択するためには通貨ペアの基礎知識を押さえておくことが大切といえるでしょう。
基礎知識がないと、利益を出すための戦略を立てることができません。以下では、通貨ペアを選ぶために最低限知っておくべき基礎知識を紹介します。
具体的には次の4点について解説します。
- メジャー通貨とマイナー通貨の違い
- ストレート通貨とクロス通貨の違い
- 通貨ペアごとにスプレッド(手数料)が異なる
- ボラティリティの大きい通貨ペアは要注意
具体的に見ていきましょう。
2-1. メジャー通貨とマイナー通貨の違い
FXで取引される通貨は、メジャー通貨・マイナー通貨に分けられます。
厳密な定義があるわけではありませんが、一般的には取引量が多く流通性の高いものをメジャー通貨といい、具体的には下記の表のように「米ドル」「ユーロ」などが該当します。
【メジャー通貨とマイナー通貨】
メジャー通貨 | マイナー通貨 |
---|---|
<特徴> ・取引量が多い ・スプレッドが狭い |
<特徴> ・取引量が少ない ・スプレッドは広い |
<例> ・米ドル ・日本円 ・ユーロ ・英ポンド ・豪ドル ・カナダドル |
<例> ・南アフリカランド ・トルコリラ ・メキシコペソ ・ブラジルレアル ・ロシアルーブル ・中国人民元 |
メジャー通貨の中でも特にメジャーな「米ドル」「ユーロ」「円」は「世界三大通貨」といわれることもあります。一方で、メジャー通貨以外の取引量が少なく流動性の低いものがマイナー通貨です。マイナー通貨には「南アフリカランド」「トルコリラ」などが挙げられます。
「2-3. 通貨ペアごとにスプレッド(手数料)が異なる」で解説しますが、一般的に取引量が多い方が通貨の売値と買値が安定するためスプレッドは狭くなる(売買手数料が低くなる)傾向です。このためメジャー通貨はコストを抑えて取引することが可能です。
反対に、流通量が少なく価格変動が大きいマイナー通貨は、スプレッドは広くなる傾向で、取引コストが高くなるといえるでしょう。
メジャー通貨の方が流動性が高いため売買しやすく、スプレッドも狭くコストが抑えられるため、初心者におすすめです。
2-2. ストレート通貨とクロス通貨の違い
FXでは通貨ペアを「ストレート通貨」「クロス通貨」の2つに区別することがあります。
ストレート通貨とは、「ドルストレート」ともいい、米ドルとの通貨ペアのことを指します。例えば、
「米ドル/円」「ユーロ/米ドル」「豪ドル/米ドル」「英ポンド/米ドル」などのことです。
米ドルは世界で最も流通している通貨といわれており、取引量が多いため値動きも比較的安定しています(参考:国際通貨研究所「2022年BIS 世界外国為替市場調査について」)。 「ストレート通貨」は値動きが安定しているため初心者でも取引しやすい通貨といえるでしょう。
一方、「クロス通貨」は、米ドルが含まれない通貨ペアのことをいいます。例えば「ユーロ/円」「豪ドル/円」などが該当します。
クロス通貨は実際には米ドルを介して取引されます。「ユーロ/円」の場合は、円を売ってユーロを直接買うのではなく、円を売ってドルを買い、ドルを売ってユーロを買う‥‥というように米ドルを介して2つの取引をクロスさせます。クロス通貨の場合は、通貨によっては流動性が低いため値動きが比較的激しいといわれています。
2-3. 通貨ペアごとにスプレッド(手数料)が異なる
FXで通貨ペアを取引する際には、スプレッドという手数料が発生します。このスプレッドは通貨ペアごとに異なる点に注意しましょう。スプレッド幅が大きい通貨を選ぶと利益を上げにくくなることがあります。
スプレッドとは、通貨ペアを売り買いするときの値段の差のことです。例えば米ドルを売るときのレートが1ドル=133.241円で、米ドルを買うときのレートが1ドル=133.243円のとき、スプレッドはその差の0.2銭です。この差が、通貨ペアを売買するときの手数料となります。
スプレッドはその幅が狭いほど、手数料が安くなりコストを抑えることができるといえるでしょう。
下記のようにスプレッドは通貨ペアごとに異なります。スプレッドは、流動性が高く価格が安定している通貨では狭くなる傾向です。なお、スプレッドはFX会社ごとでも、値が異なることにも注意しましょう。
【スプレッドの例】
通貨ペア | 例)外為どっとコム |
---|---|
USD/JPY(米ドル/日本円) | 0.2 pips |
EUR/JPY(ユーロ/日本円) | 0.4 pips |
GBP/JPY(ポンド/日本円) | 0.9 pips |
AUD/JPY(豪ドル/日本円) | 0.5 pips |
EUR/USD(ユーロ/米ドル) | 0.3 pips |
GBP/USD(ポンド/米ドル) | 1.0 pips |
※2023年3月時点
2-4. ボラティリティの大きい通貨ペアは要注意
通貨ペアの中にはボラティリティの大きいものがあります。ボラティリティとは価格変動の度合いのことで、ボラティリティの大きい通貨ペア、つまり値動きの激しい通貨ペアは、大きな利益が狙える一方で、大きな損失を被る可能性も高いため、注意が必要です。
例えば、新興国の為替レートは特に為替変動が大きいといえるでしょう。
引用:経済産業省「通商白書2022」
例えば、メキシコペソやブラジルレアル、トルコリラといった新興国の通貨を含む通貨ペアの場合はボラティリティが大きくなる傾向です。初心者はトレードに慣れるまで避けたほうがよいといえるでしょう。
3. 【初心者向け】失敗しない通貨ペアの選び方
通貨ペアを選ぶための基礎知識をお伝えしました。しかし、実際に通貨ペアを選ぶとなるとそれでもどう選べばいいか迷う人も少なくないでしょう。
そこで次に失敗しない通貨ペアの選び方について紹介します。FXを始めたばかりの人は次のポイントに気を付けて選ぶことがおすすめです。
- 取引量の多い通貨ペアを選ぶ
- ニュース・情報を入手しやすい国の通貨ペアを選ぶ
- スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
- ボラティリティにも注目して選ぶ
- 迷ったらメジャー通貨のペアがおすすめ
詳しくは次の通りです。
3-1. 取引量の多い通貨ペアを選ぶ
通貨ペアを選ぶ際には取引量の多い通貨ペアを選ぶことが大切です。取引量が多く流動性の高いものを選ぶ理由は売買したいタイミングで売買できるようにするためです。
一般的に取引量が少なく流動性の低い通貨は、売りたいときでも買い手が少なく思惑通りに売れないことが多くあります。流動性が低いと最終的に不利なレートで約定することになったり、約定できなかったりすることも少なくありません。
下記は、主要通貨ペアの取引量の例です。取引量の多いものを選ぶようにしましょう。
【主要通貨ペア取引量】
通貨ペア | 2022年取引金額累計(単位:百万円) |
---|---|
USD/JPY(米ドル/日本円) | 9,074,364,910 |
EUR/JPY(ユーロ/日本円) | 548,288,577 |
GBP/JPY(ポンド/日本円) | 888,020,940 |
AUD/JPY(豪ドル/日本円) | 633,030,129 |
CHF/JPY(スイスフラン/日本円) | 10,644,371 |
CAD/JPY(カナダドル/日本円) | 11,554,440 |
NZD/JPY(NZドル/日本円) | 49,650,193 |
ZAR/JPY(南アフリカランド/日本円) | 8,130,328 |
EUR/USD(ユーロ/米ドル) | 447,906,124 |
GBP/USD(ポンド/米ドル) | 201,821,424 |
その他 | 200,183,816 |
合計 | 12,073,642,521 |
参考:一般社団法人金融先物取引業協会「店頭外国為替証拠金取引の概況(2022年(令和4年)1月~)」
3-2. ニュース・情報の入手しやすい通貨ペアを選ぶ
通貨ペアを選ぶ際には、その通貨の値動きに影響するニュースや情報が手に入りやすい通貨ペアを選ぶことがおすすめです。
FXは為替相場の変動が利益やスプレッド(手数料)に大きく影響するため、為替相場に影響するニュースはチェックしておく必要があるでしょう。政策金利の変更はもちろん、政治情勢の変化や国の経済政策を担う大臣や総裁など要人の発言が、大きく為替変動に影響することがあります。
ニュースはインターネットのニュースサイトやFX会社の提供するニュースコラム、Twitterなどで確認することができます。Twitterは情報を素早く知ることができるものの、玉石混交でフェイクニュースも多いことに注意して利用しましょう。情報は、各政府の公式ページや信頼性の高いニュースサイトなどと照らし合わせて確認することがおすすめです。
3-3. スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
通貨ペアはスプレッドの狭い通貨ペアを選ぶことがおすすめです。
FXでは、取引のたびにスプレッドといわれる手数料を支払う必要があります。取引の都度かかるコストをできる限り抑えることが利益を上げるためにも大切です。
最初はスプレッドが狭い、つまりコストの小さな通貨ペアから取引を始めることがよいといえるでしょう。
スプレッドはFX会社ごとに異なるため、利用しているFX会社のスプレッド一覧などで確認するようにしましょう。下記は国内FX会社「外為どっとコム」、海外FX会社「XMtrading」の例です。
【スプレッドの例】
通貨ペア | 外為どっとコム | XMtrading(スタンダード口座) |
---|---|---|
USD/JPY(米ドル/日本円) | 0.2 pips | 1.6 pips |
EUR/JPY(ユーロ/日本円) | 0.4 pips | 2.3 pips |
GBP/JPY(ポンド/日本円) | 0.9 pips | 3.6 pips |
AUD/JPY(豪ドル/日本円) | 0.5 pips | 3.3 pips |
EUR/USD(ユーロ/米ドル) | 0.3 pips | 1.7 pips |
GBP/USD(ポンド/米ドル) | 1.0 pips | 2.1 pips |
スプレッドは上記の通り、FX会社ごとにも異なるものの、FXで人気が高く取引量も多い「USD/JPY」「EUR/USD」などのスプレッドは狭い傾向です。
3-4. ボラティリティにも注目して選ぶ
通貨ペアを選ぶときは、ボラティリティにも注目して選ぶことが大切です。
ボラティリティが大きすぎると大きな利益が得られる可能性がある反面、大きな損をする可能性があることは先に述べた通りです。ボラティリティは大きすぎるとリスクが大きくて危ないといえますが、小さすぎても利益を上げることができません。
各通貨ペアのボラティリティは例えば下記のようになります。
【ボラティリティの例】
通貨ペア | 例:マネーパートナーズ |
---|---|
MXN/JPY(メキシコペソ/日本円) | 5.01% |
USD/MXN(米ドル/メキシコペソ) | 3.89% |
AUD/JPY(豪ドル/円) | 3.58% |
USD/TRY(米ドル/トルコリラ) | 3.50% |
TRY/JPY(トルコリラ/円) | 3.12% |
USD/JPY(米ドル/円) | 2.78% |
EUR/USD(ユーロ/米ドル) | 1.65% |
EIR/JPY(ユーロ/日本円) | 1.43% |
※参考:マネーパートナーズ「マーケット情報/変動率・高安差」
※2023年3月6日~2023年3月10日の変動分
ボラティリティは、FX会社によっては一覧などのメニューで確認できたり、チャートを表示することで確認できます。
ボラティリティは、一日平均、週平均のほか3ヶ月平均、6ヶ月など長期の変動も確認し、乱高下せずに安定した値動きを見せる通貨ペアを選ぶことがおすすめです。
3-5. 迷ったらメジャー通貨のペアがおすすめ
通貨ペアの選び方をお伝えしましたが、それでもどれを選ぶか迷う場合には、「世界三大通貨」の米ドル・ユーロ・円の組み合わせがおすすめです。
米ドル・ユーロ・円の組み合わせの通貨ペアとは、具体的には「USD/JPY」「EUR/JPY」「EUR/USD」のことです。
これらの通貨ペアは、ここまでに解説した下記の条件にも当てはまります。
- 取引量の多い通貨ペアを選ぶ
- ニュース・情報を入手しやすい国の通貨ペアを選ぶ
- スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
- ボラティリティにも注目して選ぶ
人気の通貨ペアでもあるため、取引量も多く情報も入手しやすく、FXの手始めとしてはよい通貨ペアといえるでしょう。
4. 通貨ペアを選ぶ際の注意点
通貨ペアの選び方をお伝えしました。
補足として初めてFX取引を行う場合に特に注意したい点について紹介します。
【通貨ペアを選ぶ際に特に注意したい点2つ】
- ボラティリティの大きな新興国通貨ペアは取引に慣れるまで避ける
- 最初は1つの通貨ペアに絞った取引がおすすめ
FXを始めたばかりの場合は、慣れないことによりうまくリスクを抑えられないケースが少なくありません。FXに慣れてリスクコントロールがうまくできるようになるまで、上記の2点を踏まえてトレードをすることが、失敗を防ぐことにつながります。
詳しく見ていきましょう。
4-1. ボラティリティの大きな新興国通貨ペアは取引に慣れるまで避ける
最初は、ボラティリティの大きな新興国通貨ペアを避けることがおすすめです。
例えば、「トルコリラ」「南アフリカランド」といったボラティリティの大きな通貨を含む通貨ペアは初心者のうちはトレードしないことがおすすめです。初めのうちは、ボラティリティの比較的安定している他のメジャー通貨ペア「USD/JPY」などで取引を行うのがよいでしょう。
値動きの大きな通貨ペアは、激しい値下がりによりあっという間にロスカットをされてしまい、損が確定したり追証による借金が生じたりしやすいといえます。
ボラティリティの大きな通貨でトレードを始めると資金を失いやすいため、メジャー通貨で、数回取引を行い、ロスカットの仕組みに慣れることが大切です。メジャー通貨でロスカットに慣れ、利益を上げられるようになってから、ボラティリティの大きな通貨ペアにチャレンジすることがおすすめです。
4-2. 最初は1つの通貨ペアに絞った取引がおすすめ
最初は1つの通貨ペアに絞った取引をするようにしましょう。
初めから複数の通貨ペアをトレードしようとすると、複数分の値動きを予測したり、戦略を立てたり情報を集めたりするのにとても時間と手間がかかってしまい、大変です。そのため、まずは1つの通貨ペアで利益を上げることに集中して取り組むことがおすすめです。
ただし、1つの通貨ペアの取引に集中するといっても1つの通貨ペアだけをチェックすればいいわけではない点に注意しましょう。例えばEUR/JPY(ユーロ/日本円)などのクロス円の通貨ペアの値動きは、EUR/USD(ユーロ/米ドル)、USD/JPY(米ドル/円)など関連する通貨ペアのトレンドから読むこともできるため、関連の通貨ペアはチェックした方がよいといえるでしょう。
複数の通貨ペアをチェックしつつ、1つの通貨ペアのトレードで利益を上げるコツがつかめてから、他の通貨ペアにチャレンジするのがよいといえるでしょう。
5. マイナーだけどハイリターンも狙えるおすすめ通貨ペア
ここまで、初心者におすすめの通貨ペアや通貨ペアの選び方をお伝えしてきましたが、ここでは今後、FXに慣れてきてより利益を上げたいといった場合におすすめの通貨ペアについて紹介します。
- 「MXN/JPY」(メキシコペソ/日本円)
- 「TRY/JPY」(トルコリラ/円)
マイナー通貨はボラティリティが高く、相場が大きく下振れした際のロスカットで大きな損失を出す可能性が高いため、取引に慣れ、十分な証拠金が維持できるようになってから挑戦するようにしましょう。
以下で詳しく見ていきましょう。
5-1. MXN/JPY(メキシコペソ/日本円)はスワップポイントで稼げる
MXN/JPY(メキシコペソ/日本円)は、スワップポイントで稼げる点でおすすめです。
FXでは、基本的に通貨売買の差益で利益を得ますが、スワップポイントで稼ぐ方法もあります。スワップポイントでは、通貨ペアを保持し続けるだけで、その金利差から利益を得ることができます。そのため、金利差が大きくなるような通貨ペアを選んで保有しておくと利益を上げやすくなります。
特にメキシコペソは金利が高いため、スワップポイントでの利益が上げやすく、おすすめです。
【各国の政策金利】
メキシコ | 10.50% |
日本 | -0.10% |
米国 | 4.50%~4.75% |
ユーロ | (中銀預金金利)3.00% |
英国 | 4.00% |
※2023年3月17日時点
高金利のメキシコペソを通貨ペアで保有し続けるだけで、スワップポイントを安定的に稼ぐことができるでしょう。
また、マイナー通貨ペアの場合、FX会社で取り扱われないケースも少なくありませんが、メキシコペソは比較的多くのFX会社で取り扱いがあるため取引しやすいといえます。
ただし相場が乱高下しやすく、大きく相場が下がると強制ロスカットをされて損失が確定することがあるため、ロスカットされないように常に十分な証拠金を維持するように気を付けましょう。
5-2. TRY/JPY(トルコリラ/円)は今後の金利変更に注意
TRY/JPY(トルコリラ/円)も、スワップポイントで稼げる点でおすすめです。
トルコは今年2月の未曽有の大地震によって今後の動向が心配され、金利についても大幅な値下げが予想されますが、それでも国際比でなおも高い金利水準を保っています。
【各国の政策金利】
トルコ | 8.50% |
日本 | -0.10% |
米国 | 4.50%~4.75% |
ユーロ | (中銀預金金利)3.00% |
英国 | 4.00% |
※2023年3月17日時点
今後の政策金利の変更には注意が必要ですが、マイナー通貨ペアでありつつも比較的多くのFX会社で取引でき、スワップポイントの利益も狙えるため、おすすめです。
5-3. 海外FXのゼロカットを利用することでロスカットによる借金を防げる
マイナー通貨ペアを利用してハイリターンを狙う場合には、海外FX会社がおすすめです。
先に触れた通り、マイナー通貨ペアで取引する場合、大きく値下がりすると強制ロスカットされ、必要証拠金の追加支払いが発生するなど、元金以上の損害が発生することがあります。
しかし、海外FX会社のゼロカットシステムを利用することで、こうした元金以上の損失を防ぐことができます。
多くの海外FXで採用されているゼロカットシステムでは、仮に、為替相場の急落などでロスカットが間に合わずに大きな損が出た場合でも口座残高以上の損害については、FX会社が負担します。このため、追証による借金を負うこともありません。
ゼロカットシステムを利用する場合でも証拠金維持率には注意してロスカットで損失が確定しないようにするといった注意は必要ですが、比較的安全に取引することができます。
おすすめの海外FX業者については「おすすめ海外FX業者の比較ランキングTOP10!目的別にベストな業者が選べる」の記事を参考にしてみてください。
まとめ
FXの通貨ペアについてお伝えしました。
FXを始めたばかりの初心者には次の通貨ペアがおすすめです。
【初心者にオススメの通貨ペア】
- 「USD/JPY」(米ドル/円)
- 「EUR/JPY」(ユーロ/円)
- 「EUR/USD」(ユーロ/米ドル)
- 「GBP/JPY」(英ポンド/円)
また、通貨ペアを選ぶためには下記の基礎知識を押さえておくようにしましょう。
【通貨ペアを選ぶために知っておくべき基礎知識】
- メジャー通貨とマイナー通貨の違い
- ストレート通貨とクロス通貨の違い
- 通貨ペアごとにスプレッド(手数料)が異なる
- ボラティリティの大きい通貨ペアは要注意
実際に通貨ペアを選ぶときは、次のような選び方をすることがおすすめです。
【初心者向け:失敗しない通貨ペアの選び方】
- 取引量の多い通貨ペアを選ぶ
- ニュース・情報を入手しやすい国の通貨ペアを選ぶ
- スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
- ボラティリティにも注目して選ぶ
- 迷ったらメジャー通貨のペアがおすすめ
なお、通貨ペアを選ぶ際には特に下記2点について注意しましょう。注意することで初心者が陥りがちな失敗を避けることができます。
【通貨ペアを選ぶ際に特に注意したい点2つ】
- ボラティリティの大きな新興国通貨ペアは取引に慣れるまで避ける
- 最初は1つの通貨ペアに絞った取引がおすすめ
FXに慣れてきたら、下記のような通貨ペアにもチャレンジして利益を上げていくことがおすすめです。
【マイナーだけどハイリターンも狙えるおすすめ通貨ペア】
- 「MXN/JPY」(メキシコペソ/日本円)
- 「TRY/JPY」(トルコリラ/円)
マイナー通貨ペアなどを活用して手広く通貨ペアに投資するためには、海外FX会社を活用することがおすすめです。これらの情報を活用してFX投資をぜひ成功させてください。